category: 日記
DATE : 2007/01/17 (Wed)
DATE : 2007/01/17 (Wed)
ワイルドアームズ フィフスヴァンガードのことですが。
つまりこれはあれですね、西部劇でアクエリオンをやりたかったってことでいいんですね? そんな感じを受けますが、ストーリーは王道で何のひねりもないのがいい感じでした。
まだ全然やり込んでないので、そのうちちょとちょろとやっていきましょう。
えー、そんな感じで今日はこの人です。
つまりこれはあれですね、西部劇でアクエリオンをやりたかったってことでいいんですね? そんな感じを受けますが、ストーリーは王道で何のひねりもないのがいい感じでした。
まだ全然やり込んでないので、そのうちちょとちょろとやっていきましょう。
えー、そんな感じで今日はこの人です。
【週刊長門有希】
第一話:長門さん、決断する
その日のわたしは、ひとつの重大な懸案事項を抱えていた。
わたしに課せられた任務は涼宮ハルヒの観察だということは、改めて明言するまでもないだろう。それはわたしという『個』が誕生し、今に至るまで変わることのない役割であり、その任務こそがわたしの存在意義とイコールで結ばれるものだ、と結論づけても異論はない。
けれどその日に起こることは、対象者の観察よりも優先させなければならない重要な事態であり、この有機体が活動限界を迎えるであろうそのときまでに同じシークエンスに遭遇できる確立は、皆無に等しい。
この日、この瞬間を、わたしは切望していた。そう断言しても過言ではない。
それほどまでに奇跡的な一日であることは間違いなく、あらゆる要素を取り入れ算出しても、わたしが導き出す結論は『涼宮ハルヒ観察の任を上回る最優先事項』と判断している。
にもかかわらず、わたしを管掌する情報統合思念体が導き出した結論は、わたしという個の意見を、まるで聞き入れようとはしないものだった。
情報統合思念体は、この日をさほど重要視していない。むしろ、軽視している赴きさえある。わたしが幾度となく再考の意を唱えても、返る応えは変わらない。
ならば、その意思に従おう。
わたしは情報統合思念体の一端末にしかすぎず、その勅命に逆らう権限は与えられていない。故に、この奇跡的な一日を平凡なる一日と判断するというのであれば、わたし個人が如何に判断しようとも従うしかない。
「あら、もしかして長門さんではございませんか?」
奇跡が起こるであろうその場所へとたどり着いていたわたしだが、情報統合思念体の意思に従い、北高へ戻ろうと判断したそのとき、わたしに声をかける原生有機生命体がいた。
振り返り、その姿を視認する。
かつて、夏の孤島や冬の雪山で出会った、個性的な姿で客室担当従業員の役割を全うしていた古泉一樹所属する『機関』の一員、森園生だった。
彼女とわたしの間には、それほど密接な関係はない。むしろ互いに『不干渉を貫く立場』との意思もあり、仮にわたしが彼女と遭遇しても声をかけることはない。おそらく彼女もそうであった思われる。過去形で判断したのは、その考えが今この瞬間に覆されたからに他ならない。
とは言え、わたし個人と森園生個人での接触であればその限りではない、とわたし自身も判断している。相手からコンタクトを図ってきたのであれば、わたしはその姿に向かって会釈を返すべきだろう。
「よもやと思いますが、長門さんもでしょうか」
互いに挨拶を済ませた頃合いに、森園生は件の場所に目を向ける。わたしは、その真意に関わらず、沈黙を守った。
「わたしは、この午後四時という微妙な時間から始まる20食限定の伊勢エビを使った極上シーフードカレーを食べに来たのですけれど……」
その言葉が森園生の口から出るとは予想だにせず、その発言の意図を探るべきと判断。
黙して森園生を見つめていると、彼女はいささか困惑したような表情を浮かべた。
「違いましたか?」
違わなくはない。
わたしが知る限り、本日の伊勢エビは地元から直送しているのは言うまでもなく、近年稀に見る極上の伊勢エビと調べが付いている。尚かつ、使用しているカレーの各種香辛料は、栽培時期の環境を鑑みても、奇跡としか言いようのない至上の出来映えに違いない。
その伊勢エビと香辛料が市場に出回り、奇跡のような出会いを果たし、至高のカレーとして口にできるのは、この日、この瞬間、この場所を置いて他にない。20食限定の伊勢エビシーフードカレーは毎日のメニューとして提供されているが、わたしが把握している極上のカレーは今日、この日以外では巡り会うことができない。
故に、わたしはここへ来た。しかしその行為は『涼宮ハルヒの観察』という任務から一時的とは言え完全に離れることになり、それを情報統合思念体は善しとしていない。
致し方ないことだと判断している。
けれど、今こうして『機関』に属する森園生との出会いによって、状況にわずかな変化が見られた。彼女が果たして、ただカレーを食べたいがためにここにいるのか、あるいはわたしがここにいるから現れたのか、その真意が不明のままとなっている。
彼女が敵性因子である、との情報はない。
しかし、味方である、とも断言できない。
わたしの役割は『涼宮ハルヒの観察』であると同時に、『涼宮ハルヒの保全』も兼ねている。今ここにいる森園生の真意がわからぬまま、離れるのは得策ではないと判断。
現状において、森園生が涼宮ハルヒに敵性行動を取らないのであれば、無視しても構わないがしかし、この邂逅によって何かしらの状況改悪が見込まれる可能性も否定できない。
「わたしも、そう」
あえて、森園生の誘いに乗る意思を示す。
だが、誤解のないように明言しておく。
これは状況改悪の因子を取り除くための苦渋の決断であり、何もカレーが食べたいが為の決断ではない、ということを。
つづく
第一話:長門さん、決断する
その日のわたしは、ひとつの重大な懸案事項を抱えていた。
わたしに課せられた任務は涼宮ハルヒの観察だということは、改めて明言するまでもないだろう。それはわたしという『個』が誕生し、今に至るまで変わることのない役割であり、その任務こそがわたしの存在意義とイコールで結ばれるものだ、と結論づけても異論はない。
けれどその日に起こることは、対象者の観察よりも優先させなければならない重要な事態であり、この有機体が活動限界を迎えるであろうそのときまでに同じシークエンスに遭遇できる確立は、皆無に等しい。
この日、この瞬間を、わたしは切望していた。そう断言しても過言ではない。
それほどまでに奇跡的な一日であることは間違いなく、あらゆる要素を取り入れ算出しても、わたしが導き出す結論は『涼宮ハルヒ観察の任を上回る最優先事項』と判断している。
にもかかわらず、わたしを管掌する情報統合思念体が導き出した結論は、わたしという個の意見を、まるで聞き入れようとはしないものだった。
情報統合思念体は、この日をさほど重要視していない。むしろ、軽視している赴きさえある。わたしが幾度となく再考の意を唱えても、返る応えは変わらない。
ならば、その意思に従おう。
わたしは情報統合思念体の一端末にしかすぎず、その勅命に逆らう権限は与えられていない。故に、この奇跡的な一日を平凡なる一日と判断するというのであれば、わたし個人が如何に判断しようとも従うしかない。
「あら、もしかして長門さんではございませんか?」
奇跡が起こるであろうその場所へとたどり着いていたわたしだが、情報統合思念体の意思に従い、北高へ戻ろうと判断したそのとき、わたしに声をかける原生有機生命体がいた。
振り返り、その姿を視認する。
かつて、夏の孤島や冬の雪山で出会った、個性的な姿で客室担当従業員の役割を全うしていた古泉一樹所属する『機関』の一員、森園生だった。
彼女とわたしの間には、それほど密接な関係はない。むしろ互いに『不干渉を貫く立場』との意思もあり、仮にわたしが彼女と遭遇しても声をかけることはない。おそらく彼女もそうであった思われる。過去形で判断したのは、その考えが今この瞬間に覆されたからに他ならない。
とは言え、わたし個人と森園生個人での接触であればその限りではない、とわたし自身も判断している。相手からコンタクトを図ってきたのであれば、わたしはその姿に向かって会釈を返すべきだろう。
「よもやと思いますが、長門さんもでしょうか」
互いに挨拶を済ませた頃合いに、森園生は件の場所に目を向ける。わたしは、その真意に関わらず、沈黙を守った。
「わたしは、この午後四時という微妙な時間から始まる20食限定の伊勢エビを使った極上シーフードカレーを食べに来たのですけれど……」
その言葉が森園生の口から出るとは予想だにせず、その発言の意図を探るべきと判断。
黙して森園生を見つめていると、彼女はいささか困惑したような表情を浮かべた。
「違いましたか?」
違わなくはない。
わたしが知る限り、本日の伊勢エビは地元から直送しているのは言うまでもなく、近年稀に見る極上の伊勢エビと調べが付いている。尚かつ、使用しているカレーの各種香辛料は、栽培時期の環境を鑑みても、奇跡としか言いようのない至上の出来映えに違いない。
その伊勢エビと香辛料が市場に出回り、奇跡のような出会いを果たし、至高のカレーとして口にできるのは、この日、この瞬間、この場所を置いて他にない。20食限定の伊勢エビシーフードカレーは毎日のメニューとして提供されているが、わたしが把握している極上のカレーは今日、この日以外では巡り会うことができない。
故に、わたしはここへ来た。しかしその行為は『涼宮ハルヒの観察』という任務から一時的とは言え完全に離れることになり、それを情報統合思念体は善しとしていない。
致し方ないことだと判断している。
けれど、今こうして『機関』に属する森園生との出会いによって、状況にわずかな変化が見られた。彼女が果たして、ただカレーを食べたいがためにここにいるのか、あるいはわたしがここにいるから現れたのか、その真意が不明のままとなっている。
彼女が敵性因子である、との情報はない。
しかし、味方である、とも断言できない。
わたしの役割は『涼宮ハルヒの観察』であると同時に、『涼宮ハルヒの保全』も兼ねている。今ここにいる森園生の真意がわからぬまま、離れるのは得策ではないと判断。
現状において、森園生が涼宮ハルヒに敵性行動を取らないのであれば、無視しても構わないがしかし、この邂逅によって何かしらの状況改悪が見込まれる可能性も否定できない。
「わたしも、そう」
あえて、森園生の誘いに乗る意思を示す。
だが、誤解のないように明言しておく。
これは状況改悪の因子を取り除くための苦渋の決断であり、何もカレーが食べたいが為の決断ではない、ということを。
つづく
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[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
埋葬者ってのが何のことかわかりませんが、ともかく長門さんの一人称は難しいです(´・ω・`)
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
工エエェェ(´д`)ェェエエ工 責任ですか。そ、そうですね……なら、うちでは出番が少ないこの方を渡しておきますね
つ●~
つ●~
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