category: 日記
DATE : 2007/01/29 (Mon)
DATE : 2007/01/29 (Mon)
いやもうホントに。
今日は一日中家族にPCを奪われておりまして、SS書いてる暇がなく。
なもので、今日の更新もまた改めて。
※4:35ごろ
そんなこんなでザッピングSSの月曜日分、【週刊ハルヒ】の追加であります。
今日は一日中家族にPCを奪われておりまして、SS書いてる暇がなく。
なもので、今日の更新もまた改めて。
※4:35ごろ
そんなこんなでザッピングSSの月曜日分、【週刊ハルヒ】の追加であります。
第一話、第二話
【週刊涼宮ハルヒ】
第三話:ハルヒさん、走る
古泉くんの話だと、私服姿で同い年くらいの人物はその格好で校内を歩いているらしい。まったく、そんなのが平然と歩いているなんて、この学校の治安は大丈夫なのかしら? いくら放課後だからって、人のリボン持ってくような輩が徘徊してるってのは由々しき事態だわ。
「古泉が見たヤツがおまえのリボンを持ってったのか、まだわからんだろ」
もう犯人確定だって言うのに、キョンったらまだ疑問を持ってるらしい。そこまで怪しいヤツがいるのに、他に誰が犯人だって言うのよ。
「そりゃそうかもしれんが、確かな証拠もないのに犯人って決めつけるのはどうかと思うぞ」
「甘いわね。証拠なんてもんはね、捕まえてから見つければいいのよ」
日本の司法制度だってそうなってるんだからそれでいいの。捕まえて違ってればご免なさいの一言で済むのが今の世の中なんだから。
「そこの二人、ちょっと待ちなさいっ!」
古泉くんと別れてキョンを引き連れ校内を駆け回り、それらしい人物がなかなか見つからないので外に出ようと思った下駄箱で、谷口と国木田の二人を発見。せっかくだし、この二人にも聞き込みはしておかないと。
「あれ? どうしたの涼宮さん」
「なんだ涼宮。また俺の力を借りたいってのか」
国木田はともかく、谷口はバカだバカだと思っていたけどここまでバカだと逆に尊敬した方がいいのかもしれないわね。国で保護してもいいくらいの天然記念物級のアンポンタンだわ。
「あんたのミジンコ以下の力なんて借りたところで何にもならないわよ。そんなことより、校内を私服でうろついてる不審人物を見なかった? あたしらと同い年くらいのヤツらいしいんだけど」
「うーん……僕は何も見てないな」
「不審人物っつったら今、まさに目の前に、」
「あぁん?」
「いや、何も見てないぞ」
ったく、スカポンタンのくせにあたしに対してナメた口利くなんていい度胸ね。ま、コイツに構ってる暇はないから見逃してやるけどさ。
「ああ、そうだ。今日、ちゃんとキョンは掃除してた?」
「おい、まだそんなことを言ってるのか?」
あったりまえでしょ。わずかな証拠も逃してたまるもんですか。
「うん、キョンならちゃんと掃除してたよ。なんで?」
「単なるハルヒの戯れ言だ。気にしないでくれ」
キョンが口出しして勝手に話を終わらせたけど、まぁ知りたいことは聞けたから充分ね。谷口だったらアレだけど、国木田の話なら多少は信じられるわ。
とりあえずキョンが犯人じゃないのはこれで間違いないかな。
となれば、もうこの二人は用なしね。
「ほらキョン、さっさと行くわよ! 校内にいないとなれば、すでに外へ逃亡してるかもしれないんだから」
「立ち止まったのはおまえだろう……」
「うっさい! ほらっ、急ぎなさい」
そんな二人に挨拶なんてしてる場合じゃないでしょ。ほんっとにやる気ないんだから。しっかりしてよね、まったく。
そんなだらしなーいキョンを引き連れて、上履きから外履きに履き替えて外に出たあたしたちは、まずはどこを捜すべきか……うーん、私服っていう目立つ格好だから正門から出入りしてれば目立つと思うんだけど。
「ん?」
ぷるぷる震えている携帯電話に気付き、着信相手が古泉くんなのを確認してから出る。
「どうしたの? 古泉くん」
『お忙しいところ申し訳ありません。先ほどの話ですが、僕も気になって知人に話を聞いてみたんですよ』
「何かわかったの!?」
『ご明察です。その人物はそのまま正門から出て行ったという話が聞き出せたので、お知らせしておこうかと思いまして』
はは~ん、なるほど。下手にコソコソしていれば怪しまれるもんね。逆に私服姿でも、堂々としていればあまり気にならないっていう、人の心理を巧みに突いたナイスな作戦だわ。コソ泥のくせに、なかなか大胆なヤツね。
「見かけたのは、いつごろ?」
『それほど時間は経っていないと思います。五分かそのくらい……十分は経っていないでしょう』
「わかったわ」
そうと分かれば、ぐずぐずしてらんないわね。
「キョン、正門まで急ぐわよ!」
「走るのかよ……」
「そんな泣き言なんて聞きたくないわ」
おっとり走るキョンの手を引っ張って、古泉くんからの有力情報を頼りに正門まで急ぐ。ぐずぐずしてたら逃げられちゃうじゃない。
ぞろぞろと下校している制服姿の生徒たち。まだ人の数は多いけれど、あたしが捜してるのは十把一絡げの生徒たちじゃなくて……。
「あーっ!!」
いた。見つけた! 古泉くんから聞いたとおり帽子をかぶって、おまけにあたしのリボンを使ってるじゃないの! キョンが「決めつけはよくない」だの「証拠もなしに」とか言ってたけど、ある意味、現行犯じゃないの! 何しろあたしのリボンを使ってるところに遭遇したんだから。
「見つけたわよっ、こンの……リボン泥棒っ!」
「お、おいちょっと待てハルヒ!」
あんた何言ってんの!? 今のこの状況で待てって、何を待てって言うのよ! 目の前にリボン泥棒がいるんだから、あとはもう問答無用で捕まえるだけじゃない!
「いや待て。よく見ろ。あの隣にいるの、阪中じゃないか?」
ん……? ああ、言われてみればそうね。それならそれで都合がいいわ。
「阪中さん、そいつ捕まえて! あたしのリボン盗んだ泥棒よ!」
「え? えっ!?」
まったく……おっとりしてるのはいいんだけどさ、こういうときくらいは機敏に動いてくれないもんかしらね!?
「ああ、もうっ!」
やっぱりこのあたしの手で捕まえないと! そう思ってキョンの制止を振り切って走り出した途端、相手も相手であたしが追いかけている理由に気づいたのか、背を向けて逃げ出した。って、なんで阪中も一緒になって逃げてるのよ!
「こらぁっ! なんで阪中も一緒に逃げるのよ! 待ちなさい!」
まさかとは思うけど、阪中も共犯ってこと!? ああもう、そんなんどうでもいいわっ! 二人まとめてとっつかまえてやるんだからっ!
つづく
【週刊涼宮ハルヒ】
第三話:ハルヒさん、走る
古泉くんの話だと、私服姿で同い年くらいの人物はその格好で校内を歩いているらしい。まったく、そんなのが平然と歩いているなんて、この学校の治安は大丈夫なのかしら? いくら放課後だからって、人のリボン持ってくような輩が徘徊してるってのは由々しき事態だわ。
「古泉が見たヤツがおまえのリボンを持ってったのか、まだわからんだろ」
もう犯人確定だって言うのに、キョンったらまだ疑問を持ってるらしい。そこまで怪しいヤツがいるのに、他に誰が犯人だって言うのよ。
「そりゃそうかもしれんが、確かな証拠もないのに犯人って決めつけるのはどうかと思うぞ」
「甘いわね。証拠なんてもんはね、捕まえてから見つければいいのよ」
日本の司法制度だってそうなってるんだからそれでいいの。捕まえて違ってればご免なさいの一言で済むのが今の世の中なんだから。
「そこの二人、ちょっと待ちなさいっ!」
古泉くんと別れてキョンを引き連れ校内を駆け回り、それらしい人物がなかなか見つからないので外に出ようと思った下駄箱で、谷口と国木田の二人を発見。せっかくだし、この二人にも聞き込みはしておかないと。
「あれ? どうしたの涼宮さん」
「なんだ涼宮。また俺の力を借りたいってのか」
国木田はともかく、谷口はバカだバカだと思っていたけどここまでバカだと逆に尊敬した方がいいのかもしれないわね。国で保護してもいいくらいの天然記念物級のアンポンタンだわ。
「あんたのミジンコ以下の力なんて借りたところで何にもならないわよ。そんなことより、校内を私服でうろついてる不審人物を見なかった? あたしらと同い年くらいのヤツらいしいんだけど」
「うーん……僕は何も見てないな」
「不審人物っつったら今、まさに目の前に、」
「あぁん?」
「いや、何も見てないぞ」
ったく、スカポンタンのくせにあたしに対してナメた口利くなんていい度胸ね。ま、コイツに構ってる暇はないから見逃してやるけどさ。
「ああ、そうだ。今日、ちゃんとキョンは掃除してた?」
「おい、まだそんなことを言ってるのか?」
あったりまえでしょ。わずかな証拠も逃してたまるもんですか。
「うん、キョンならちゃんと掃除してたよ。なんで?」
「単なるハルヒの戯れ言だ。気にしないでくれ」
キョンが口出しして勝手に話を終わらせたけど、まぁ知りたいことは聞けたから充分ね。谷口だったらアレだけど、国木田の話なら多少は信じられるわ。
とりあえずキョンが犯人じゃないのはこれで間違いないかな。
となれば、もうこの二人は用なしね。
「ほらキョン、さっさと行くわよ! 校内にいないとなれば、すでに外へ逃亡してるかもしれないんだから」
「立ち止まったのはおまえだろう……」
「うっさい! ほらっ、急ぎなさい」
そんな二人に挨拶なんてしてる場合じゃないでしょ。ほんっとにやる気ないんだから。しっかりしてよね、まったく。
そんなだらしなーいキョンを引き連れて、上履きから外履きに履き替えて外に出たあたしたちは、まずはどこを捜すべきか……うーん、私服っていう目立つ格好だから正門から出入りしてれば目立つと思うんだけど。
「ん?」
ぷるぷる震えている携帯電話に気付き、着信相手が古泉くんなのを確認してから出る。
「どうしたの? 古泉くん」
『お忙しいところ申し訳ありません。先ほどの話ですが、僕も気になって知人に話を聞いてみたんですよ』
「何かわかったの!?」
『ご明察です。その人物はそのまま正門から出て行ったという話が聞き出せたので、お知らせしておこうかと思いまして』
はは~ん、なるほど。下手にコソコソしていれば怪しまれるもんね。逆に私服姿でも、堂々としていればあまり気にならないっていう、人の心理を巧みに突いたナイスな作戦だわ。コソ泥のくせに、なかなか大胆なヤツね。
「見かけたのは、いつごろ?」
『それほど時間は経っていないと思います。五分かそのくらい……十分は経っていないでしょう』
「わかったわ」
そうと分かれば、ぐずぐずしてらんないわね。
「キョン、正門まで急ぐわよ!」
「走るのかよ……」
「そんな泣き言なんて聞きたくないわ」
おっとり走るキョンの手を引っ張って、古泉くんからの有力情報を頼りに正門まで急ぐ。ぐずぐずしてたら逃げられちゃうじゃない。
ぞろぞろと下校している制服姿の生徒たち。まだ人の数は多いけれど、あたしが捜してるのは十把一絡げの生徒たちじゃなくて……。
「あーっ!!」
いた。見つけた! 古泉くんから聞いたとおり帽子をかぶって、おまけにあたしのリボンを使ってるじゃないの! キョンが「決めつけはよくない」だの「証拠もなしに」とか言ってたけど、ある意味、現行犯じゃないの! 何しろあたしのリボンを使ってるところに遭遇したんだから。
「見つけたわよっ、こンの……リボン泥棒っ!」
「お、おいちょっと待てハルヒ!」
あんた何言ってんの!? 今のこの状況で待てって、何を待てって言うのよ! 目の前にリボン泥棒がいるんだから、あとはもう問答無用で捕まえるだけじゃない!
「いや待て。よく見ろ。あの隣にいるの、阪中じゃないか?」
ん……? ああ、言われてみればそうね。それならそれで都合がいいわ。
「阪中さん、そいつ捕まえて! あたしのリボン盗んだ泥棒よ!」
「え? えっ!?」
まったく……おっとりしてるのはいいんだけどさ、こういうときくらいは機敏に動いてくれないもんかしらね!?
「ああ、もうっ!」
やっぱりこのあたしの手で捕まえないと! そう思ってキョンの制止を振り切って走り出した途端、相手も相手であたしが追いかけている理由に気づいたのか、背を向けて逃げ出した。って、なんで阪中も一緒になって逃げてるのよ!
「こらぁっ! なんで阪中も一緒に逃げるのよ! 待ちなさい!」
まさかとは思うけど、阪中も共犯ってこと!? ああもう、そんなんどうでもいいわっ! 二人まとめてとっつかまえてやるんだからっ!
つづく
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