category: 日記
DATE : 2007/02/11 (Sun)
DATE : 2007/02/11 (Sun)
長篇の方をまとめる時間がなかったーヽ(゜▽。 )ノ
だがしかし! 今週中には! せめて今週中には!! 期待しないでお待ちください。
それまでの場つなぎは、キョンくんにお願いしましょうそうしましょう。
だがしかし! 今週中には! せめて今週中には!! 期待しないでお待ちください。
それまでの場つなぎは、キョンくんにお願いしましょうそうしましょう。
【増刊キョンくん】
ピースフル・デイズ(と、今さらタイトル付けてみる)
そのときの長門の顔をなんと例えたらいいものか、さすがの俺でもしばし熟慮しなければならない。表面上は何も変わりはないのだが、なんと言うか……なんて言うんだろう。美味いと評判のソバ屋に行ったら、うどんの方が美味しかった……なんか違うな。ともかく、予想しなかった状況に戸惑いを覚えている。そんな風に見えた。
「こんばんは、長門さん。ご飯作りに来たんだけど、彼もいいかな?」
朝倉の言葉を受けて、長門が再度俺を見る。得体の知れない物体を解析するような視線を受けて、一言か二言くらい何か言ってやりたくなったが、俺の言葉なんて誰も期待しちゃいないようだ。
「あれ、誰か来てる?」
長門の表情から言語以外の方法で情報を伝達されたのか、朝倉がそんなことを言う。見れば、玄関先には長門のものとは違う靴がもう一足。
どうでもいいが朝倉、米10キロにぎゅうぎゅう詰めの買い物袋を2つも俺に持たせたまま、玄関先で話を続けるのはやめてくれないか。そもそも、なんで自分の部屋じゃなくて長門の部屋に買ってきたものをそのまま持ってくる必要性があるんだ?
「あら、お二人そろってどうされたんですか?」
玄関先の声が中まで聞こえていたのか、ひょっこり顔を出したのは喜緑さんだった。制服姿にエプロン装着という、それはそれで目の保養になる。
……はて? エプロン装着ってことは、それはつまり水周りの家事をしているということなんじゃないだろうか。
「喜緑さん、何やってるのここで?」
「ご覧の通り、長門さんのご飯を作りに来たんです」
喜緑さんもか。どういう経緯で喜緑さんが長門の飯を作ることになったのか知らないが、つまり長門は同じバックボーンを持つ仲間内からも、ついつい食事くらいは作ってやりたくなるほどの食生活を送っていると思われているのか。
まぁ……俺が知る限りでも、長門が自発的に食事を摂る場合はレトルトかコンビニ弁当くらいしか喰ってないようにも思う。俺に料理が出来れば、たまにはちゃんとした食事を摂れと、世話を焼きたくなるかもしれん。
「ああ、そうなんだ」
「そういう朝倉さんたちは……あら、もしかして、」
「あ、ううん。違うの。彼が荷物持ってくれるって言うから、ちょっと買いすぎちゃった。さすがに一人分だと多すぎるし、ダメにするのももったいないからお裾分け」
ウソつけ、とも思ったが、なんというかこの場を包む空気が、そんなことを言わせてくれない雰囲気を醸しだしている。触らぬ神に祟りなし、ってヤツだ。意味合いが違う気もするが、おおむね間違いってわけでもないと思う。
「あら、そうなんですか。あ、もうそろそろ出来るんですけれど、よろしければご一緒にいかがでしょう? 人数は多い方が、食事も楽しいですよ。長門さんも、どうかしら?」
喜緑さんに話を振られ、部屋の主は茫洋に喜緑さんを見て、朝倉を見て、最後に俺へ視線を固定させてからわずかに──それこそ凝視されなければ気づかないほどささやかに──目を細め、首を縦に振った。
「……わたしは別に構わない」
別に俺もどっちでもいいんだ。喰わずにこのまま帰ったっていいくらいさ。だから長門、何か言いたいことがあるならハッキリ言ってくれて構わないんだぞ? そんなに睨まれたって、俺でも読み切れないことがあるんだ。
喜緑さん手作りの料理はかなり美味かった。現在進行形で喰ってる最中だが、なかなかの腕前だと思う。
そんな食事風景は……まぁ、普通じゃないか? 長門は黙々と、喜緑さんはニコニコと、朝倉も普通に会話しながら食べている。地球人代表として、俺も場に溶け込んでいたと思うわけだが……長門の視線がチクチクと俺に突き刺さるのは、どういう意味合いが含まれているんだろうね。何となくわかるが、理解しちゃいけないような気もする。
「喜緑さん、おかわりとか……あります?」
「あら、ごめんなさい。やっぱり二人分を四人で分けるのは少なかったかしら」
いや、そんなことはないと思うんですけどね。ただ、長門が俺の分を狙って奪うもんだから足りなくなったわけで、量的には二人分にしては多かったと思う。長門の旺盛な食欲と、ピンポイントで俺の分を奪っていくのが問題なんでしょう。
「何か追加で作りましょうか? 朝倉さんがお裾分けしてくださった食材もありますし」
「いや、それなら別にいいですよ。二度手間で大変でしょうから」
「じゃあ、わたしが作ってあげよっか?」
と、俺の言葉を遮って朝倉が立ち上がった。何も今から追加で作ってもらわなくても、家に帰ってから喰ってもいいんだが……だから長門、蛇がカエルを睨むような目で俺を見ないでくれ。何が言いたいんだ、おまえは。
「それなら……あー、頼む」
「仕方ないわね」
とか言う割には、鼻歌交じりでキッチンに立つのは何でだろうね。さすがにこれから大量に作られても、全部は入りきらないぞ。
珍しく自己主張の激しかった長門の視線に脅されて、余計なことを口走るんじゃなかったと、今さらながらに思うのは後の祭りか。もしべらぼうな量が出てきたら、こんな風に仕向けた長門にも責任を取ってもらって、残さず食べてもらうしかなさそうだ。
〆
落としどころを見失ってるのはナイショdeath!
ピースフル・デイズ(と、今さらタイトル付けてみる)
そのときの長門の顔をなんと例えたらいいものか、さすがの俺でもしばし熟慮しなければならない。表面上は何も変わりはないのだが、なんと言うか……なんて言うんだろう。美味いと評判のソバ屋に行ったら、うどんの方が美味しかった……なんか違うな。ともかく、予想しなかった状況に戸惑いを覚えている。そんな風に見えた。
「こんばんは、長門さん。ご飯作りに来たんだけど、彼もいいかな?」
朝倉の言葉を受けて、長門が再度俺を見る。得体の知れない物体を解析するような視線を受けて、一言か二言くらい何か言ってやりたくなったが、俺の言葉なんて誰も期待しちゃいないようだ。
「あれ、誰か来てる?」
長門の表情から言語以外の方法で情報を伝達されたのか、朝倉がそんなことを言う。見れば、玄関先には長門のものとは違う靴がもう一足。
どうでもいいが朝倉、米10キロにぎゅうぎゅう詰めの買い物袋を2つも俺に持たせたまま、玄関先で話を続けるのはやめてくれないか。そもそも、なんで自分の部屋じゃなくて長門の部屋に買ってきたものをそのまま持ってくる必要性があるんだ?
「あら、お二人そろってどうされたんですか?」
玄関先の声が中まで聞こえていたのか、ひょっこり顔を出したのは喜緑さんだった。制服姿にエプロン装着という、それはそれで目の保養になる。
……はて? エプロン装着ってことは、それはつまり水周りの家事をしているということなんじゃないだろうか。
「喜緑さん、何やってるのここで?」
「ご覧の通り、長門さんのご飯を作りに来たんです」
喜緑さんもか。どういう経緯で喜緑さんが長門の飯を作ることになったのか知らないが、つまり長門は同じバックボーンを持つ仲間内からも、ついつい食事くらいは作ってやりたくなるほどの食生活を送っていると思われているのか。
まぁ……俺が知る限りでも、長門が自発的に食事を摂る場合はレトルトかコンビニ弁当くらいしか喰ってないようにも思う。俺に料理が出来れば、たまにはちゃんとした食事を摂れと、世話を焼きたくなるかもしれん。
「ああ、そうなんだ」
「そういう朝倉さんたちは……あら、もしかして、」
「あ、ううん。違うの。彼が荷物持ってくれるって言うから、ちょっと買いすぎちゃった。さすがに一人分だと多すぎるし、ダメにするのももったいないからお裾分け」
ウソつけ、とも思ったが、なんというかこの場を包む空気が、そんなことを言わせてくれない雰囲気を醸しだしている。触らぬ神に祟りなし、ってヤツだ。意味合いが違う気もするが、おおむね間違いってわけでもないと思う。
「あら、そうなんですか。あ、もうそろそろ出来るんですけれど、よろしければご一緒にいかがでしょう? 人数は多い方が、食事も楽しいですよ。長門さんも、どうかしら?」
喜緑さんに話を振られ、部屋の主は茫洋に喜緑さんを見て、朝倉を見て、最後に俺へ視線を固定させてからわずかに──それこそ凝視されなければ気づかないほどささやかに──目を細め、首を縦に振った。
「……わたしは別に構わない」
別に俺もどっちでもいいんだ。喰わずにこのまま帰ったっていいくらいさ。だから長門、何か言いたいことがあるならハッキリ言ってくれて構わないんだぞ? そんなに睨まれたって、俺でも読み切れないことがあるんだ。
喜緑さん手作りの料理はかなり美味かった。現在進行形で喰ってる最中だが、なかなかの腕前だと思う。
そんな食事風景は……まぁ、普通じゃないか? 長門は黙々と、喜緑さんはニコニコと、朝倉も普通に会話しながら食べている。地球人代表として、俺も場に溶け込んでいたと思うわけだが……長門の視線がチクチクと俺に突き刺さるのは、どういう意味合いが含まれているんだろうね。何となくわかるが、理解しちゃいけないような気もする。
「喜緑さん、おかわりとか……あります?」
「あら、ごめんなさい。やっぱり二人分を四人で分けるのは少なかったかしら」
いや、そんなことはないと思うんですけどね。ただ、長門が俺の分を狙って奪うもんだから足りなくなったわけで、量的には二人分にしては多かったと思う。長門の旺盛な食欲と、ピンポイントで俺の分を奪っていくのが問題なんでしょう。
「何か追加で作りましょうか? 朝倉さんがお裾分けしてくださった食材もありますし」
「いや、それなら別にいいですよ。二度手間で大変でしょうから」
「じゃあ、わたしが作ってあげよっか?」
と、俺の言葉を遮って朝倉が立ち上がった。何も今から追加で作ってもらわなくても、家に帰ってから喰ってもいいんだが……だから長門、蛇がカエルを睨むような目で俺を見ないでくれ。何が言いたいんだ、おまえは。
「それなら……あー、頼む」
「仕方ないわね」
とか言う割には、鼻歌交じりでキッチンに立つのは何でだろうね。さすがにこれから大量に作られても、全部は入りきらないぞ。
珍しく自己主張の激しかった長門の視線に脅されて、余計なことを口走るんじゃなかったと、今さらながらに思うのは後の祭りか。もしべらぼうな量が出てきたら、こんな風に仕向けた長門にも責任を取ってもらって、残さず食べてもらうしかなさそうだ。
〆
落としどころを見失ってるのはナイショdeath!
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[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
いえいえ、気がするだけですよ! ピースフルな日々なわけですから、さすがの喜緑さんも今回ばかりは白い感じで……。
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
そんなハレンチなのはダメですぅ~>_<
あ、脳内ビジュアルを展開するときは、制服エプロン姿に髪を結い上げてうなじが見えてる感じでお願いします。
あ、脳内ビジュアルを展開するときは、制服エプロン姿に髪を結い上げてうなじが見えてる感じでお願いします。
★無題
NAME: せつや
長門さんの激しい自己主張もキョンの厚い壁は破れなかったか…
まだまだ朝倉さんには及ばないみたいですね。
それと長編ssは残念ですが、気長に待っていますので無理をされないように。
ではまた。
まだまだ朝倉さんには及ばないみたいですね。
それと長編ssは残念ですが、気長に待っていますので無理をされないように。
ではまた。
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
いえいえ、長門さんの激しい自己主張があったからこそ、キョンくんも根負けして朝倉さんにご飯を頼んだようなもんなのですよ。
長篇の方は……うーん、今週中には一回くらいはUPしたいところですね。
長篇の方は……うーん、今週中には一回くらいはUPしたいところですね。
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