category: 日記
DATE : 2007/08/31 (Fri)
DATE : 2007/08/31 (Fri)
あまりにものんびりしすぎて、遅くなりすぎてしまいました。時間が経つのは早いなぁ。
そういえば、50万HITのプレゼント企画の応募は、本日23:59までとなっております。どうしようかナ~とお考えの方は、お気軽にご応募くださいませ。
とりあえず、本日からまたアレコレ忙しくなりそうなので、手短な感じで。SSは、結局ミヨキチさんSSの続きとなっております。
それではまた明日!
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とりあえず、本日からまたアレコレ忙しくなりそうなので、手短な感じで。SSは、結局ミヨキチさんSSの続きとなっております。
それではまた明日!
前回はこちら
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
わたしが必死になって叫んでも、誰一人として現れないなんてひどいです。こうなってはわたしが周防さんを食い止めなければならないわけで、どうにかこうにか藤原さんの溺死は免れました。
もっとも、意識薄弱状態だったのを湯船から引っ張り出し、脱衣所に放り出すまでをわたしがやらなくちゃならなかったわけで、いい迷惑だったのは言うまでもありません。おまけに見たくないものまで見る羽目になって、もう何て言うか……ああ、早く忘れたい。
どうしてこう、ようやくのんびりできると思っていたのにこんなことになっちゃうんでしょうか? 神社でお祓いでもしてもらった方がいいのかもしれませんね、わたし。
「──────」
藤原さんに代わってわたしの隣に腰を落ち着けているのは、言うまでもなく周防さんです。なんだか周防さんとお風呂での遭遇率が高いような気がしますが、もしかしてお風呂好きなんでしょうか?
いろいろ聞いてみたい気もしますが、心なしか、不機嫌そうに見えるんですよね。いえ、表面的にはこれまでと大差ありませんよ? 大差はないんですが……何と言いますか、他の人だってどこか近寄りがたい雰囲気を身にまとってるときってあるじゃないですか。そういう感じなんです、今の周防さん。
だから声を掛けづらいんですよね。その不機嫌の理由は、もしかして藤原さんを仕留め損なったのが原因なんでしょうか。
「あ、あのぅ……周防さん?」
警戒する猫の気を引くような声音でにじり寄ってみれば、一定距離に踏み込んだ途端にそっぽを向かれちゃいました。んもーっ、何なんでしょう、このツンツンした態度は。
「どうしちゃったんですか、いったい?」
「────あなたは────わたしの──……話を、聞いて────くれない────」
「え?」
何をおっしゃいますか。そんな伸びきったカセットテープの音声みたいなゆったりした言葉でも、ちゃぁ~んと聞いてますよ。
なのに話を聞いてくれないだなんて、こっちこそいじけちゃいますよ。
「昨日────夜────に──……」
夜? 昨日の夜って、喜緑さんの奸計にハマって突発的に行われた酒盛りのときの話ですか? あのときは周防さん、さっさと寝ちゃってたじゃ……うん? あれ、でもその前にお風呂場で周防さんに……ああああ、思い出しました。思い出しましたけど……うぅ~ん、なんかそのときのことも思い出したくないんですけど……でも、そこまで周防さんが本気となると、さすがにハッキリさせておかなくちゃダメなのかもしれません。
「あのですね、いいですか周防さん。わたし、女の子なんです。しかもまだ小学生です。そりゃ、ちょっとこう……体型の発育がよくて、親友の子に胸とか揉まれちゃったり……いえいえ、そんな話はどうでもいいんですけど、ともかく周防さんも女の子じゃないですか。いいですか、やはりですね、好きになるならステキな男性を見つけるのが一番だと思うんです。ええ、ええ、周防さんの趣味にアレコレ文句を言うつもりはありませんけれど、少なくともわたしにはすでに想う人がいるわけでして、ですから」
「──────好き────」
「いや、ですから」
「────とは、何の────こと────?」
「…………えーっと?」
あれあれ~? 何やら話が噛み合ってないような気がしますよー。会話のキャッチボールができないのは、橘さんの専売特許だと思っていたんですが……もしかして、わたしもですか?
「ええっと、周防さん。ごめんなさい。改めて聞きますけど、昨晩のお風呂場でのお話とは、いったい何のことだったんでしょう?」
「──────」
なんて改めて聞いてみたら、周防さん、機嫌がまだ直ってないんでしょうか。つーんとそっぽを向いちゃいました。
「や、待ってください、周防さん。人同士のコミュニケーションは勘違いとすれ違いが七割なんです。だから世の中には争い事が絶えないんだと思います。でもですね、そこはほら、慈愛と謝罪によって許し合えるところが素晴らしいものだと、わたしは思うんですよ。周防さんもそう思いません? んー……ですから、ね? 機嫌直しましょうよー。あとで髪も洗ってあげますから~」
「──────そう────」
肩を揉んで頭をナデナデしてあげたら、なんとか機嫌を直してくれました。
「それで、話と言うのは?」
「──わたしの────こと────」
「うぅ~ん?」
周防さんのことですか? 今さら改まって自分のことを話すって……何やら嫌な予感がビンビンします。脳裏に過ぎるのは、橘さんや藤原さんの話なんですが、だとすればそれはええっと。
「もしや、宇宙人がどうのとかそういうお話なんでしょうか?」
「────そう────」
どうやらわたしの読みも、まだまだ捨てたもんじゃないらしいです。
ここからは、周防さんの話し言葉をそのまま再現すれば長いお話になってしまうのでかいつまんで説明するとですね──。
自分は、大宇宙の遙か彼方に生息し拡散する広域情報生命体とやらが惑星表面に生息する有機生命体と意思の疎通を図るために作り出された存在であり、その目的は虚無から新たな情報を創造しうる力を観測するためとのことで、それがつまり佐々木さんのことなんじゃないかなーと思ってるらしいです。
そんな話を聞かされたわたしは、果たしてどんなことが言えるでしょう。
「へ、へぇ……大変ですね」
せいぜい、こんなもんですよ。
いやだってほら、そうじゃありません? 他にどんなリアクションを取れとおっしゃるんですか。激しく同意したところで胡散臭いし、頭から否定しても聞く耳持たなさそうですし、だったらせめて、そこはかとなく同意するのが優しさってものじゃないですか。
「えーっと、じゃあ周防さん。その話はこれまでにして、取りあえず髪の毛洗いましょー」
「────わかった────」
意見の対立に、真っ向から言い争ったって仕方がありません。ナイフの切っ先を向けられて、こっちもナイフの切っ先を突きつけたって互いに傷つくだけじゃありませんか。それならどちらかが妥協すべきであって、それができそうなのは、どうやらわたしの方みたいですもの。
こう見えて、何気に周防さんって意地っ張りなとこありそうですし。
だからあれこれと諭すようなことは言わず、さらりと別の話題に切り替えた方が賢い選択ってものじゃありませんか。
周防さんも周防さんで、話すことを話して、ちゃんとわたしが聞いたことで満足したみたいですし、素直に湯船から上がって来ました。
とりあえずわたしは、美容師というよりはトリマーのような気分で、べらぼうな量を誇る周防さんの髪の毛を洗ってあげることにしたわけです。
でも、何なんでしょうね。橘さんといい、藤原さんといい、更には周防さんまで、どこかしら共通した認識を持ってるんですね。
それなら……佐々木さんはどうなんでしょう? うーん、もしやこの後に、佐々木さんからも衝撃の告白とかされちゃうんですか?
……そう考えると、ますます憂鬱な気分になっちゃいますよ。ええ、本当に。
つづく
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
わたしが必死になって叫んでも、誰一人として現れないなんてひどいです。こうなってはわたしが周防さんを食い止めなければならないわけで、どうにかこうにか藤原さんの溺死は免れました。
もっとも、意識薄弱状態だったのを湯船から引っ張り出し、脱衣所に放り出すまでをわたしがやらなくちゃならなかったわけで、いい迷惑だったのは言うまでもありません。おまけに見たくないものまで見る羽目になって、もう何て言うか……ああ、早く忘れたい。
どうしてこう、ようやくのんびりできると思っていたのにこんなことになっちゃうんでしょうか? 神社でお祓いでもしてもらった方がいいのかもしれませんね、わたし。
「──────」
藤原さんに代わってわたしの隣に腰を落ち着けているのは、言うまでもなく周防さんです。なんだか周防さんとお風呂での遭遇率が高いような気がしますが、もしかしてお風呂好きなんでしょうか?
いろいろ聞いてみたい気もしますが、心なしか、不機嫌そうに見えるんですよね。いえ、表面的にはこれまでと大差ありませんよ? 大差はないんですが……何と言いますか、他の人だってどこか近寄りがたい雰囲気を身にまとってるときってあるじゃないですか。そういう感じなんです、今の周防さん。
だから声を掛けづらいんですよね。その不機嫌の理由は、もしかして藤原さんを仕留め損なったのが原因なんでしょうか。
「あ、あのぅ……周防さん?」
警戒する猫の気を引くような声音でにじり寄ってみれば、一定距離に踏み込んだ途端にそっぽを向かれちゃいました。んもーっ、何なんでしょう、このツンツンした態度は。
「どうしちゃったんですか、いったい?」
「────あなたは────わたしの──……話を、聞いて────くれない────」
「え?」
何をおっしゃいますか。そんな伸びきったカセットテープの音声みたいなゆったりした言葉でも、ちゃぁ~んと聞いてますよ。
なのに話を聞いてくれないだなんて、こっちこそいじけちゃいますよ。
「昨日────夜────に──……」
夜? 昨日の夜って、喜緑さんの奸計にハマって突発的に行われた酒盛りのときの話ですか? あのときは周防さん、さっさと寝ちゃってたじゃ……うん? あれ、でもその前にお風呂場で周防さんに……ああああ、思い出しました。思い出しましたけど……うぅ~ん、なんかそのときのことも思い出したくないんですけど……でも、そこまで周防さんが本気となると、さすがにハッキリさせておかなくちゃダメなのかもしれません。
「あのですね、いいですか周防さん。わたし、女の子なんです。しかもまだ小学生です。そりゃ、ちょっとこう……体型の発育がよくて、親友の子に胸とか揉まれちゃったり……いえいえ、そんな話はどうでもいいんですけど、ともかく周防さんも女の子じゃないですか。いいですか、やはりですね、好きになるならステキな男性を見つけるのが一番だと思うんです。ええ、ええ、周防さんの趣味にアレコレ文句を言うつもりはありませんけれど、少なくともわたしにはすでに想う人がいるわけでして、ですから」
「──────好き────」
「いや、ですから」
「────とは、何の────こと────?」
「…………えーっと?」
あれあれ~? 何やら話が噛み合ってないような気がしますよー。会話のキャッチボールができないのは、橘さんの専売特許だと思っていたんですが……もしかして、わたしもですか?
「ええっと、周防さん。ごめんなさい。改めて聞きますけど、昨晩のお風呂場でのお話とは、いったい何のことだったんでしょう?」
「──────」
なんて改めて聞いてみたら、周防さん、機嫌がまだ直ってないんでしょうか。つーんとそっぽを向いちゃいました。
「や、待ってください、周防さん。人同士のコミュニケーションは勘違いとすれ違いが七割なんです。だから世の中には争い事が絶えないんだと思います。でもですね、そこはほら、慈愛と謝罪によって許し合えるところが素晴らしいものだと、わたしは思うんですよ。周防さんもそう思いません? んー……ですから、ね? 機嫌直しましょうよー。あとで髪も洗ってあげますから~」
「──────そう────」
肩を揉んで頭をナデナデしてあげたら、なんとか機嫌を直してくれました。
「それで、話と言うのは?」
「──わたしの────こと────」
「うぅ~ん?」
周防さんのことですか? 今さら改まって自分のことを話すって……何やら嫌な予感がビンビンします。脳裏に過ぎるのは、橘さんや藤原さんの話なんですが、だとすればそれはええっと。
「もしや、宇宙人がどうのとかそういうお話なんでしょうか?」
「────そう────」
どうやらわたしの読みも、まだまだ捨てたもんじゃないらしいです。
ここからは、周防さんの話し言葉をそのまま再現すれば長いお話になってしまうのでかいつまんで説明するとですね──。
自分は、大宇宙の遙か彼方に生息し拡散する広域情報生命体とやらが惑星表面に生息する有機生命体と意思の疎通を図るために作り出された存在であり、その目的は虚無から新たな情報を創造しうる力を観測するためとのことで、それがつまり佐々木さんのことなんじゃないかなーと思ってるらしいです。
そんな話を聞かされたわたしは、果たしてどんなことが言えるでしょう。
「へ、へぇ……大変ですね」
せいぜい、こんなもんですよ。
いやだってほら、そうじゃありません? 他にどんなリアクションを取れとおっしゃるんですか。激しく同意したところで胡散臭いし、頭から否定しても聞く耳持たなさそうですし、だったらせめて、そこはかとなく同意するのが優しさってものじゃないですか。
「えーっと、じゃあ周防さん。その話はこれまでにして、取りあえず髪の毛洗いましょー」
「────わかった────」
意見の対立に、真っ向から言い争ったって仕方がありません。ナイフの切っ先を向けられて、こっちもナイフの切っ先を突きつけたって互いに傷つくだけじゃありませんか。それならどちらかが妥協すべきであって、それができそうなのは、どうやらわたしの方みたいですもの。
こう見えて、何気に周防さんって意地っ張りなとこありそうですし。
だからあれこれと諭すようなことは言わず、さらりと別の話題に切り替えた方が賢い選択ってものじゃありませんか。
周防さんも周防さんで、話すことを話して、ちゃんとわたしが聞いたことで満足したみたいですし、素直に湯船から上がって来ました。
とりあえずわたしは、美容師というよりはトリマーのような気分で、べらぼうな量を誇る周防さんの髪の毛を洗ってあげることにしたわけです。
でも、何なんでしょうね。橘さんといい、藤原さんといい、更には周防さんまで、どこかしら共通した認識を持ってるんですね。
それなら……佐々木さんはどうなんでしょう? うーん、もしやこの後に、佐々木さんからも衝撃の告白とかされちゃうんですか?
……そう考えると、ますます憂鬱な気分になっちゃいますよ。ええ、本当に。
つづく
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★無題
NAME: かわうそX
良い意味でも悪い意味でも、たくましく、そしてあけすけになって行きますねぇ。ミヨキチの様な娘には必要な経験じゃないでしょうか。真っ白な布が汚れる前に鮮明な色に染めてコーティングする様に。
……夏、終わりますね。…暑かった記憶しかしない。息抜きの思い出?霞んで見えらぁ…。
……夏、終わりますね。…暑かった記憶しかしない。息抜きの思い出?霞んで見えらぁ…。
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
良い意味でたくましく、あけすけになっているのはミヨキチさん自身の成長でしょう。悪い意味でたくましく、あけすけになっているのは、書いてる自分のテンパり具合が反映しているせいでしょう。
アチャー( ノ∀`)
アチャー( ノ∀`)
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
拗ねる以外にも、上目遣いで睨むアビリティーも習得済みです。
ところで、自分としては、寝て起きたら8月に戻ってるのは正直勘弁して! って感じです。アチャチャー( ノ∀`)
ところで、自分としては、寝て起きたら8月に戻ってるのは正直勘弁して! って感じです。アチャチャー( ノ∀`)
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
揉んでる親友なんて、一人しかいませんネ! どうも、らーめんさんのミヨキチ漫画の影響が抜け切れてなく……影響されやすいってダメですネ。アチャパー( ノ∀`)
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