category: 日記
DATE : 2007/01/24 (Wed)
DATE : 2007/01/24 (Wed)
いやあ、少し遅くなってしまいました。
タカラトミーがツンデレナビゲーション搭載のワンセグテレビを発表したという話なんですが。
この例に出ている対応は果たしてツンデレと言うのだろうか。
ツンデレってのは、例えば輝度変更なら
「もう! 眩しいんだけど……でもあんた、これがいいの? 仕方ないわねぇ……」
とか、そういう感じじゃないんですかね? 違うんですか?
ツンの中にデレを感じさせるニュアンスを漂わせるところが、ツンデレのツンデレたる正しい姿だと思ってましたが……世間の認識と自分の認識にズレがあるんだろうか……。
ま、コンボイバージョンが出たら購入も考えますけど!
※追記
で、こちらでその音声が聞けるんですが……やっぱりこれはツンデレじゃないと思います(゚д゚)/
タカラトミーがツンデレナビゲーション搭載のワンセグテレビを発表したという話なんですが。
この例に出ている対応は果たしてツンデレと言うのだろうか。
ツンデレってのは、例えば輝度変更なら
「もう! 眩しいんだけど……でもあんた、これがいいの? 仕方ないわねぇ……」
とか、そういう感じじゃないんですかね? 違うんですか?
ツンの中にデレを感じさせるニュアンスを漂わせるところが、ツンデレのツンデレたる正しい姿だと思ってましたが……世間の認識と自分の認識にズレがあるんだろうか……。
ま、コンボイバージョンが出たら購入も考えますけど!
※追記
で、こちらでその音声が聞けるんですが……やっぱりこれはツンデレじゃないと思います(゚д゚)/
第一話はこちら
【週刊長門有希】
第二話:長門さん、絶望する
今日この日において、もっとも重要なのは極上シーフードカレーの味ではなく、ここで邂逅した森園生の意図を探ることに他ならない。
「今日は空いていますね」
森園生の言葉に、わたしは同意を込めて頷く。仕込みの時間が過ぎ、いつも午後四時からの営業再開前から店先に列を作るこの店だが、今日は並んでいる人物はわたしと森園生、その他片手で数えるくらしかいない。
当然だろう。人々が店に来るであろうその数を、わたしは制御している。人の認識情報の指向性をこの店に向けないようにしているからであり、少なくともわたしが食事を終えて店を出る時間まで、通常時の十分の一、あるいはそれ以下の人数しか店に訪れないようにしている。
これもすべて森園生の目的を探るためのやむを得ない措置であり、何もカレーが品切れになるのを防ぐためではない、ということを告げておく。
「いらっしゃ、」
「極上シーフードカレー大盛り」
メニューを見るまでもなく、お冷やを運んできたウエイターの定型文の言葉を遮って注文する。
わたしには一刻の猶予もない。この猶予とは、わたしが北高に戻り涼宮ハルヒ観察の任に戻るためのことであり、他の客がカレーを注文して品切れになることではない。
逆に理解できないのは、森園生も同じカレーを目当てに来ていると告げていたが、メニューを見て考えている様子であることだ。
「他には何も頼まなくてよろしいんでしょうか?」
「いい」
結局、森園生はわたしと同じ極上シーフードカレーにサラダ、さらにドリンクを注文した。メニューを見るまでもなく注文できる内容だった。彼女が目を通していたメニューに何かしら目を引く情報でも記されていたのかとも考えたが、それはないと思われる。
その背表紙および装丁を見る限り、彼女が手にしていたメニューはこの店で使われている何の変哲もない代物で間違いない。その中に彼女へ向けてのメッセージが仕込まれていたとしても、彼女がそれを手にした素振りもない。また、店員はいつもわたしが訪れるたびに認識している人物であり、彼女の仲間である可能性は極めて低い。
「長門さんは、こちらによくいらっしゃってるのでしょうか?」
注文したカレーが運ばれてくるまでの間、本を読んで時間を潰そうと考えていたわたしだが、目の前にいる森園生は語りかけてきた。その真意を探るべく見つめるが、その言葉に何かしらの意図があるとは考えにくい。
「たまに」
偽りを述べる必要はない。素直に答える。
「やはり自炊は大変ですから、たまには外食も……あ、失礼」
会話の途中、言葉を切って森園生が席を立つ。その後ろ姿を目で追えば、マナーモードにしていた携帯電話に着信があったのだとわかる。
いずこかに連絡を取っているのか、はたまた何かしらの打ち合わせをしているのか、通話相手を聞き取ることは難しく、また背を向けているために口の動きから会話内容を憶測することも難しい。
「お待たせいたしました」
そんな森園生の後ろ姿を眺めていると、極上シーフードカレーが運ばれてきた。
こういう料理は冷めてしまえば味が落ちる。森園生の動向も気になるが、まずは食べるものを食べておかなければならないと判断し、スプーンを手に口へ運ぶ。
…………。
この気分を、どのように表せばいいのか、わたしにはわからない。仮定の話でならば、例を出せる。それでも言語を介した文字媒体の伝達では齟齬が発生するかもしれないが、それでよければ聞いてほしい。
例えば、目の前に最高級のストラディバリウスのヴァイオリンがあり、世界屈指の指揮者がいたとしよう。その指揮者の手によって指揮されメロディを奏でれば、ヴァイオリンからは深い音色が奏でられると思われる。けれど指揮者本人がそのヴァイオリンを弾いても、ストラディバリウス本来の音色を出せるとは限らない。
この極上シーフードカレーもまた、それと同じだと言わざるをえない。
最高の具材に至高の調味料。けれど調理人の腕が追いつかず、平凡な味に落ち着いている。
今、わたしが感じている気持ちを、人はどう表すのだろう。怒りとも悲しみとも違う……そう、絶望という感情のそれに近い。
「申し訳ございません。急な連絡がありまして……どうされましたか?」
「……別に」
「少し落ち込んでいらっしゃるように見受けられますが……あ、もう運ばれてきていたのですね。ちょうどよかった」
ちょうどいい、とは何のことだろうと思い、その顔を見る。
「いえ、少し面倒な連絡がありまして。まだ少し時間はあるのですが、この後に新川と合流することになったものですから」
それはここでわたしと会ったことに起因することなのか、それとも別の意図があるのか、それはわからない。どちらにしろ、今はこのまま自宅としているマンションに戻りたいと思う。
そう考えていたわたしの気持ちを余所に、席に戻った森園生は運ばれていたカレーを口に運ぶなり、ふと眉根を寄せた。
「あら……いつもと味が違いますね」
意外と言わざるを得ない。わたし以外にもこの味の違いに気づく有機生命体がいるとは。
「今日はシェフが違うんですね。ああ、そういえばこちらのシェフだったかしら?」
「なに?」
断片的な情報ゆえに彼女が言わんとしていることが気に掛かる。その言葉に何かしらの意味があるのではと判断したためであり、決してこの店のシェフがどこにいるのかが気になっているわけではない。
「今日、新川が手伝いに参加しているパーティで、この店のシェフが呼ばれていると……如何なさいました?」
「わたしも行く」
「……え?」
「あなたはこの後、新川氏に会うと言っていた。わたしも同行する」
「いえしかし、今日は、」
「かまわない。わたしも行く」
「そ、そうですか」
さらに言葉を重ねるが、これはすべて森園生と新川氏がどのような企てを立てているのかを調査するためであり、それによる危険因子を取り除くのを目的としているために他ならない。
この店のシェフが出向しているパーティに潜り込み、料理を口にしたいからではないと、重ねて明言しておく。
つづく
【週刊長門有希】
第二話:長門さん、絶望する
今日この日において、もっとも重要なのは極上シーフードカレーの味ではなく、ここで邂逅した森園生の意図を探ることに他ならない。
「今日は空いていますね」
森園生の言葉に、わたしは同意を込めて頷く。仕込みの時間が過ぎ、いつも午後四時からの営業再開前から店先に列を作るこの店だが、今日は並んでいる人物はわたしと森園生、その他片手で数えるくらしかいない。
当然だろう。人々が店に来るであろうその数を、わたしは制御している。人の認識情報の指向性をこの店に向けないようにしているからであり、少なくともわたしが食事を終えて店を出る時間まで、通常時の十分の一、あるいはそれ以下の人数しか店に訪れないようにしている。
これもすべて森園生の目的を探るためのやむを得ない措置であり、何もカレーが品切れになるのを防ぐためではない、ということを告げておく。
「いらっしゃ、」
「極上シーフードカレー大盛り」
メニューを見るまでもなく、お冷やを運んできたウエイターの定型文の言葉を遮って注文する。
わたしには一刻の猶予もない。この猶予とは、わたしが北高に戻り涼宮ハルヒ観察の任に戻るためのことであり、他の客がカレーを注文して品切れになることではない。
逆に理解できないのは、森園生も同じカレーを目当てに来ていると告げていたが、メニューを見て考えている様子であることだ。
「他には何も頼まなくてよろしいんでしょうか?」
「いい」
結局、森園生はわたしと同じ極上シーフードカレーにサラダ、さらにドリンクを注文した。メニューを見るまでもなく注文できる内容だった。彼女が目を通していたメニューに何かしら目を引く情報でも記されていたのかとも考えたが、それはないと思われる。
その背表紙および装丁を見る限り、彼女が手にしていたメニューはこの店で使われている何の変哲もない代物で間違いない。その中に彼女へ向けてのメッセージが仕込まれていたとしても、彼女がそれを手にした素振りもない。また、店員はいつもわたしが訪れるたびに認識している人物であり、彼女の仲間である可能性は極めて低い。
「長門さんは、こちらによくいらっしゃってるのでしょうか?」
注文したカレーが運ばれてくるまでの間、本を読んで時間を潰そうと考えていたわたしだが、目の前にいる森園生は語りかけてきた。その真意を探るべく見つめるが、その言葉に何かしらの意図があるとは考えにくい。
「たまに」
偽りを述べる必要はない。素直に答える。
「やはり自炊は大変ですから、たまには外食も……あ、失礼」
会話の途中、言葉を切って森園生が席を立つ。その後ろ姿を目で追えば、マナーモードにしていた携帯電話に着信があったのだとわかる。
いずこかに連絡を取っているのか、はたまた何かしらの打ち合わせをしているのか、通話相手を聞き取ることは難しく、また背を向けているために口の動きから会話内容を憶測することも難しい。
「お待たせいたしました」
そんな森園生の後ろ姿を眺めていると、極上シーフードカレーが運ばれてきた。
こういう料理は冷めてしまえば味が落ちる。森園生の動向も気になるが、まずは食べるものを食べておかなければならないと判断し、スプーンを手に口へ運ぶ。
…………。
この気分を、どのように表せばいいのか、わたしにはわからない。仮定の話でならば、例を出せる。それでも言語を介した文字媒体の伝達では齟齬が発生するかもしれないが、それでよければ聞いてほしい。
例えば、目の前に最高級のストラディバリウスのヴァイオリンがあり、世界屈指の指揮者がいたとしよう。その指揮者の手によって指揮されメロディを奏でれば、ヴァイオリンからは深い音色が奏でられると思われる。けれど指揮者本人がそのヴァイオリンを弾いても、ストラディバリウス本来の音色を出せるとは限らない。
この極上シーフードカレーもまた、それと同じだと言わざるをえない。
最高の具材に至高の調味料。けれど調理人の腕が追いつかず、平凡な味に落ち着いている。
今、わたしが感じている気持ちを、人はどう表すのだろう。怒りとも悲しみとも違う……そう、絶望という感情のそれに近い。
「申し訳ございません。急な連絡がありまして……どうされましたか?」
「……別に」
「少し落ち込んでいらっしゃるように見受けられますが……あ、もう運ばれてきていたのですね。ちょうどよかった」
ちょうどいい、とは何のことだろうと思い、その顔を見る。
「いえ、少し面倒な連絡がありまして。まだ少し時間はあるのですが、この後に新川と合流することになったものですから」
それはここでわたしと会ったことに起因することなのか、それとも別の意図があるのか、それはわからない。どちらにしろ、今はこのまま自宅としているマンションに戻りたいと思う。
そう考えていたわたしの気持ちを余所に、席に戻った森園生は運ばれていたカレーを口に運ぶなり、ふと眉根を寄せた。
「あら……いつもと味が違いますね」
意外と言わざるを得ない。わたし以外にもこの味の違いに気づく有機生命体がいるとは。
「今日はシェフが違うんですね。ああ、そういえばこちらのシェフだったかしら?」
「なに?」
断片的な情報ゆえに彼女が言わんとしていることが気に掛かる。その言葉に何かしらの意味があるのではと判断したためであり、決してこの店のシェフがどこにいるのかが気になっているわけではない。
「今日、新川が手伝いに参加しているパーティで、この店のシェフが呼ばれていると……如何なさいました?」
「わたしも行く」
「……え?」
「あなたはこの後、新川氏に会うと言っていた。わたしも同行する」
「いえしかし、今日は、」
「かまわない。わたしも行く」
「そ、そうですか」
さらに言葉を重ねるが、これはすべて森園生と新川氏がどのような企てを立てているのかを調査するためであり、それによる危険因子を取り除くのを目的としているために他ならない。
この店のシェフが出向しているパーティに潜り込み、料理を口にしたいからではないと、重ねて明言しておく。
つづく
PR
●この記事にコメントする
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
この長門さんは食べ物とキョンを天秤にかけたら、間違いなく食べ物の方を取りますw
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
いえいえ、食に対してはものごっつい素直ですよw
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
エンタテイメントは娯楽ですから、楽しくないと!
忍者ブログ [PR]