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DATE : 2017/10/22 (Sun)
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DATE : 2008/04/04 (Fri)
の映画を見ました。ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団ですが。

原作は携帯版になってからにしてるんで未読なんですが、上下巻を2時間ちょっとでよく収めたなって印象です。重ねて言いますが原作未読な自分ですが、映画を見ていて「ああ、原作で省いていいとこは省いて重要なとこの尺を確保してんだなぁ」って感じでした。

それよりも、「ダンブルドア軍団」じゃなくて「ホグワーツ愚連隊」って名前にしときゃよかったのに、って思ったのは、ココだけのちょっとした話。

これで……ええっと、シリーズ5作目ですか。5作目にしてようやく、エンディングで「ハリーが成長したな!」って思える〆になってました。今まで映画では、そういうところがちょっと薄かった印象があったもので。

残り2作ですか。今は6作目を撮ってる最中でしたっけ。映画館にまで足を運ぶことはないと思いますが、DVDだろうとなんだろうと、けっきょく最後まで追いかけることになりそうです。

ではまた。

前回はこちら
森園生の変心:13

 朝起きて、ここ数日の時間通りに鶴屋さんを迎えに行ってから北高へ向かえば、同じ時間にすれ違う人の姿は意外と覚えてしまう。そんな克明に覚えているわけではないが、それでも「ああ、この人とは昨日も同じような場所ですれ違ったな」と思う人がちらほらと見受けられる。
 もっとも、その中の誰かと運命的な出会いを経て劇的なストーリーに発展することなど、そう滅多やたらに起こるわけもなく、大抵は顔は見たことあるけれど素性どころか名前も知らない相手で終わることが多い……というか、そうとしかならない。
 ただ、その中に見知った顔がいるとなれば話は別だ。どちらからともなく声を掛け、約束をしているわけでもないのに自然と待ち合わせをしているかのように合流してしまう。
「おはようございます、鶴屋さん。キョンくん」
 真綿のような柔らかな笑みを浮かべる朝比奈さんとは、俺が鶴屋さんのところでバイトを初めてから毎日のように登校時に鉢合わせしている。今日も登校中に出会ってしまったわけだが、どうやら朝比奈さんは俺たちが来るのを待っていたようだ。
「やっぽーっ! いやあっ、もう今日ってばキョンくんっ、ツイてないねっ! いつも引っかからない信号にゴスゴス引っかかっちゃってさっ! 走っては止まり~の繰り返しでフラストレーションたまっちゃうねっ!」
 などと、朝の挨拶もそこそこにそんなことを言う鶴屋さんだが、フラストレーションが溜まっているとは思えない。むしろ、そういうものが溜まっているのは俺の方であり、止まってからまた自転車をこぎ出す時に余分な体力を消費して地味に疲れた。
「ふふ、お疲れさまです。あ、そうだ……」
 ひとしきり鈴の音を転がすような笑い声を漏らした朝比奈さんは、何を思いついたのか、まるでハルヒに無理難題を吹っ掛けられたときのように眉根を八の字に垂れさせて、困ったような表情になって俺を見た。
「ねぇ、キョンくん。昨日のことって……そのぅ、どうして急に逃げ出したの?」
「はぃ?」
 逃げ出した? 俺が? 朝比奈さんから? どうして俺が朝比奈さんから逃げ出さなくちゃならないんだ。
 そもそも、昨日は鶴屋さんを自宅に送って橘が顔を見せた以外は特に何もなかったぞ。家に帰った後、風呂に入って妹の宿題を手伝い、部屋でのんびりしてたんだ。それから外出していなければ、朝比奈さんに会ってさえいない。
「え? だって昨日、駅前のコンビニエンスストアで女の人と一緒にいたじゃない。声を掛けようと思ったらキョンくんの方も気付いて、でもあたしの顔を見たら逃げ出して……あの、何かあったの?」
 何かあったと聞きたいのは俺の方だ。女の人と一緒にコンビニなんて、まるで記憶がない。
「いつの話ですか、それは」
「え……っと、夜の八時くらいだったかなぁ。醤油が切れちゃって、近所のスーパーもお休みだったからコンビニエンスストアまで買いに行ったときだから……うん、そのくらいの時間なんだけど」
 それこそ、その時間は風呂でのんびりしていた時間だ。
 だいたい、夜の八時と言えば外を出歩くには遅い時間だろ? そんな時間まで俺が異性と二人でコンビニにいたって言うのか。
 申し訳ないが、そんな時間まで一緒にいられるような異性が俺にいると思ってもらいたくない。だいたい、朝比奈さんの口ぶりでは、俺と一緒にいたのは朝比奈さんは知らない相手っぽい。この俺に、SOS団関係者以外で夜遅くまで一緒にいられるような異性がいると思ってるんだろうか。
「人違いじゃないですか? そもそも昨日は、鶴屋さんを自宅に送り届けて家に帰ってから、一歩も外に出てませんよ」
「えっ? でも……うぅ~ん、そうなのかなぁ。だとしたら、すっごくキョンくんにそっくりな人でしたよ。瓜二つで」
 そんなヤツが近所にいるのか。一度としてそんな話は聞いたことがないわけだが、いつも部室で顔をつきあわせている朝比奈さんでさえ見間違うほど似ているんだろう。実際に見ればまったく似てないのかもしれないが、雰囲気とかが似てるのかもしれん。
「とか言って! 実はやっぱりキョンくんじゃないにょろ? はっは~ん、女の子と一緒ってことはっ! さてはみくるにバレちゃ困ることでもしてたんかなっ?」
 何を言い出すんですか鶴屋さん。そんなことは天地神明に誓ってありえませんて。そもそも、その一緒にいた女ってのは誰ですか。
「うー……んっと、キョンくんと同じくらいかもうちょっと年下なのかなぁ。落ち着いた感じで……そうそう、髪の毛をこう……三つ編みにしてました」
 カバンを持つ手で器用に髪を結い上げてみせる朝比奈さんは、いっそのこと三つ編みお下げしてみてはどうだろうと進言したくなるほど似合っていた。もっとも、三つ編みお下げじゃなくても朝比奈さんならどんなヘアスタイルでもばっちりだとは思うが、今はそういう話をしているときではない。
「やっぱり知りませんね、そういう女は」
 三つ編みお下げ髪で印象深いのは、四年前の森さんくらいだ。けれどその森さんだって今は二つ結わきがデフォルトになっているし、そもそも夜の八時に俺と二人でいるってどんな状況だと言いたい。
「あっと、そろそろ自転車を駐輪場に置いてきます」
「あいよーっ。んじゃあたしらは先行っちゃってるねっ!」
「それじゃキョンくん、また学校でね」
「お昼ご飯、忘れないでねっ!」
 双方、自分の性格を体現するような挨拶を堪能して、俺は駐輪場まで自転車を走らせた。
 それにしても、俺のドッペルゲンガーか。まぁ、間違いなく朝比奈さんの見間違いだと思うが、世の中、何がどうなるかわかったもんじゃない。
 まさか本当に? いやいや、そんなバカな。
「おはようございます、ちょっとよろしいですか?」
 脳裏に過ぎったバカらしい考えを払拭させようと頭を振って、件の坂道を一人とぼとぼ歩いていれば、慎ましやかな声音で呼び止める声がひとつ。
「ん? ああ、おはようございます」
 誰かと思えば喜緑さんじゃないですか。まさか駐輪場で出くわすとは思わなかった。もしかしてこの人も自転車通学なんだろうか。
「いえいえ、お待ちしておりましたもので」
 待ってた? 喜緑さんが俺を? はて……俺には喜緑さんに待ち伏せされる覚えなんぞ微塵もないのだが……ああ、もしかして長門のことに喜緑さんも気付いていたんだろうか。
「長門さん? あら、何かございましたか?」
「いや、あいつがここ最近、どうも気もそぞろな感じでして。何か悩みでもあるんじゃないかって思うんですが……そのことじゃないんですか?」
「あらあら、そうなんですか。ということは、長門さんも気付いてしまったのかしら?」
「気付いた? 何にですか」
「いえ、こちらの話です」
 それはどちらの話だ? 俺や長門に関係ない話とは思えないんだが。
「本当にお気になさらずに。そもそも、長門さんが何も話されてないのでしょう? でしたら問題ないことだと思いませんか?」
 まぁ……確かに大事になるような話であれば、何かに気付いた長門が俺に何も話さないということはないだろうが……。
「それよりも、あなたに伝えておきたいことがございまして」
「何ですか?」
「ええっとですね……あっ、予め申しておきますけれど、愛の告白とか、そういう類のものではございませんので期待なさらないでください」
 言われずとも、端からそんな台詞が喜緑さんの口から割いて出てくるとは思っちゃいないですよ。
「あら、つまらない方ですね」
 俺は別に喜緑さんを楽しませることをしようともしたいとも思ってないです。って、こんなことを言ってても埒が明かない。
「いったい何なんですか?」
「今、あなたは鶴屋さんのところでアルバイトをなさってますでしょう?」
 え……っと、なんでそのことを喜緑さんが知ってるんだ? 鶴屋さんから聞いたんだろうか。
「ニュースソースは秘密ですが、わたし、こう見えましても生徒会に属しておりますもので。生徒の逸脱した行為は見過ごせません」
「バイトは逸脱してないでしょう。喜緑さんだって、生徒会に属してると自分で言っときながら喫茶店でバイトしてたじゃないですか」
「あら、そうでしたね。ではその点についてはお目こぼしして差し上げます」
 お目こぼしするのは俺の方であって、なんで喜緑さんが上からの立場っぽい口調になってんだ?
「ともかく、あなたは今、鶴屋さんのところで……ええと、鶴屋さん専属の執事という立場ですね?」
「ええ、まぁ」
 執事というほど立派なことをしている自覚はないのだが、概ね言ってることは間違いではない。そこまでバレているのなら、あれこれ否定しても無駄な話だ。いったいどこから聞きつけたのか不気味と言えば不気味だが、ひとまず素直に頷いた。
「つまり今のあなたは、何かの際には鶴屋さんのことを第一に考えて行動するべき立場だと、そういうことになります」
「……何が言いたいんですか?」
「さぁ……わたしもこんなことに巻き込まれてしまって、ほとほと迷惑しております。ただ、この日、このとき、この場所で、あなたにこういうことを言わなければならないことになってしまいまして」
「はぁ……?」
 基本的に喜緑さんは謎な人だが、今日はいつにも増して意味不明だ。
「ともかく、たとえ不測の事態になろうともあなたは鶴屋さんのために行動なさってくださいませ。あらいやだ、そろそろ学校へ参りましょう。遅刻してしまいますよ」
「はぁ……え? あの、それで話は終わりですか?」
「ええ。それでは」
 ゆるゆるとしたいつもの笑みを浮かべ、たなびく髪に百合の花の香りを漂わせながら、喜緑さんは楚々とした足取りで坂道を駆け上がって行った。
 なんなんだ、あれは?

つづく
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★無題
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只今、再開~この回までのSSを読みました。読み手である自分のほうがよほど鈍っているなあ、と思います。

いつもは脇である鶴屋さん&森さんがレギュラーで、SOS団員を含むその他の人がゲスト、でしょうか。今回のゲストはこの人か、ということを楽しんで読みました。
2008/04/05(Sat)00:15:28 編集
今回、話の組み立て方はかなり特殊なことをしております。それが何かと言われると、話の根本に関わってくることなので今はヒミツですが、全員が全員、サプライズのゲスト出演というわけではなかったりするのですよー。
【2008/04/05 04:12】
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