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DATE : 2017/11/22 (Wed)
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DATE : 2008/10/28 (Tue)
うちの地域では毎週土曜の22時からやってるかみちゅが地味に面白いデス。この後にかんなぎがあるわけですが、神様続きでなんぞこれって感じです。ってかこれ、2年くらい前の作品なのに何で今ごろになってやってるんでしょうね。

そういえばかんなぎの第四話、町の景色を見て吹きました。捻りも何もなく仙台駅前じゃないですか。あれか、らき☆すたに続いて今度は仙台か。原作は読んだことないんでよくわかりませんが、原作も舞台は仙台なんですかね? 違うような気がします。

まぁ、そういう意味で別の楽しみ方が増えたので続けて視聴していこうと思います。

ではまた。

前回はこちら
吉村美代子の奔走:3

「要約すると」
 ひとからせしめ上げた小銭で買ってきたファーストフード店のLサイズドリンクをちゅごごごごっと飲み上げながら、ハルヒはドリンクを持っている手の指をピッと立ててミヨキチに向け、視線はしっかり俺を捉えて逃がさない。
 そんなミヨキチは朝比奈さんと一緒にウィンドウショッピングに興じている。美人同士、何か意気投合するものがあるらしい……という話ではなく、俺がハルヒからの事情聴取を受けている間、ミヨキチの保護を朝比奈さんが買って出たというのが近しい表現かもしれない。俺としても、もっともらしいハルヒへの言い訳をする際に、ミヨキチが側に居られると厄介なので、これはこれで有り難い状況だ。もしかすると朝比奈さんがそれとなく気を利かせてくれたのかもしれない。
「あの子は妹ちゃんの親友で、あんたが機関誌に自慢気に書いてた映画館デートのお相手ってわけね。ふーん」
 何だよ、そのひとを蔑むような目は。
「あんたがロリコン趣味だったなんてね。嘆かわしいったらありゃしないわ」
「あのなぁ……」
 言うに事欠いて人をそういう目で見るな。そもそも俺にそんな趣味はない。
 確かに俺が四〇代や五〇代のおっさんで小学生のミヨキチに傾倒してりゃ紛う事なきロリコンだし、そう呼ばれても反論の余地はないが、俺は健全な一〇代の若者でミヨキチとの年の差だって五歳くらいだ。その差でロリコン呼ばわりされたんでは、世の年の差カップルすべてがロリコンやシスコンの類になるぞ。
「はっは~ん」
 俺がそう言えば、何故かハルヒは笑っているのか怒っているのかどっちつかずの奇妙な表情を浮かべ、手に持っていたソフトドリンクのカップをパキベコっと握りつぶしやがった。
「つまりあんたにとって、あの子は安全圏バリバリの、ついつい手が出ちゃうようなストライクど真ん中ってわけ?」
 何がどうなって「つまり」なのか、さっぱり訳がわからん。
「だから、何度も言うがミヨキチは妹の親友であって、俺にとっては顔見知り程度だと言ってるじゃないか。今日だって、俺が忘れた携帯を届けてくれただけで、」
「ウソばっかり」
 確かに少し話を誇張しているが、俺の言葉に偽りはない。俺自身に覚えはなくとも、自分が契約している携帯電話をミヨキチが持ってきてくれたという事実は覆らない。
「まぁ確かに、今日あんたの携帯に連絡入れてもちっとも出なかったからおかしいとは思ってたけど」
 そうだろう、そうだろう。だから連絡して……連絡?
「連絡したのか、俺に」
「したわよ。何度も。でも、何回掛けても機会音声のアナウンスが流れるし」
「ちょっと待て。もう一回、俺の携帯に電話してみろよ」
「はぁ? 何言ってんのあんた。どうして顔をつきあわせている今のこの状況で、あんたに電話しなくちゃなんないの?」
「いいから、掛けてみろって」
「何なのよ」
 俺が重ねて頼んでみれば、その勢いに押されたのか他愛もないことだからなのか、ハルヒはぶつぶつ文句を言いながらも自分の携帯を取り出してダイヤルを回してくれた。
 俺が何をそこまで気にしているのかと言うと、これがかなり重要な話だからだ。
 ハルヒは俺に何度か携帯に電話をしてきてると主張している。けれど俺にはそんな身に覚えはない。事実、ハルヒも俺が出なかったと言っている。
 前提条件を忘れないでもらいたい。俺は自分の携帯電話を無くしちゃいない。携帯電話は『携帯する電話』だから携帯電話と呼ばれるわけで、その存在を表し示す名の通り、俺はちゃんと常時携帯していたんだ。
 だったら、ハルヒはどこに電話を掛けていたんだ?
 その答えはすぐに示された。
 俺のポケットの中で、バイブレーションモードになっていたのか、携帯電話がぶるぶる震えている。その震えている電話は……ミヨキチが自分の家のインテリアとして飾っていた壷の中に隠されてあった携帯だった。
 ハルヒは俺の携帯電話の番号を知っている。これまで何度も無遠慮な連絡が飛び込んで来ているのだから知っているのは当たり前だ。が……問題なのは、どうして俺自身すら見覚えのない携帯電話の番号を、ハルヒはさも当然のように知ってるんだ?
「ふぅ~ん」
 俺が不思議に思って取り出した携帯電話に気を取られていると、ハルヒはそんなことはお構いなしとばかりに冷ややかな声を出す。
「どうやら本当に携帯電話をあの子の家に忘れてたみたいね」
「え? あ、まぁ……」
 ハルヒが謎の携帯電話へダイヤルしたことに気を取られていたせいか、少し曖昧な態度を見せたのが悪かったらしい。
「つまりあんたは、自分で『顔見知り程度』とか言ってた子の家にお邪魔して、携帯電話を忘れちゃうくらいな付き合いがあるわけね。ふぅーん、あそぉ~。それを『顔見知り程度』って言うんなら、だったらあたしも、あんたにしてみりゃ顔見知り程度ってことか」
 ネチネチと納豆のように糸を引く言葉が、俺のナイーブな心にチクリチクリと突き刺してくる。いったい何が言いたいんだ、おまえは。
「ねぇ、キョン」
「なんだよ」
「完全犯罪って、どうやるかわかる?」
 何を言い出してるんだ、コイツは。
「なんで犯罪の話なんだ」
「いいから黙って聞きなさい。例えばね、とある場所で殺人事件が起きたとするじゃない。その殺害方法がかなりずさんで、証拠も凶器も犯行時刻もすぐにわかって、なのに犯人が逮捕されないとすれば、どういうことが考えられる?」
「意味がわからん。何の話だ?」
「推理小説ではよくある話のトリックよ。被害者が全員から嫌われていて、容疑者全員が互いに口裏を合わせて成り立たせようとする完全犯罪。閉鎖された場所で起きた事件に外部から事件を解決しようとやってきても、内部で結託して犯人を隠蔽したら、どんなに証拠が挙がっても逮捕できない。つまり関係者全員がグルってわけ。仮に逮捕しても、立証することができずに無罪になる。そんな事件って推理小説でもたまにあるわよねぇ? 実際にも海外じゃそういうことがあったとかなかったとか」
「……で?」
 いきなりそんな完全犯罪のレクチャーをされたところで、俺にどんなリアクションを求めているのかさっぱりだ。まさか俺に完全犯罪をやってこいとか言い出すんじゃないだろうな?
「あんた、まだわかんないの?」
 ハルヒはどこぞの探偵が犯人を理詰めで追いつめている時に見せる得意気な──俺からしてみりゃ癪に障る──笑みを浮かべてみせる。
「そんな使い古されたトリックじゃあ、このあたしは騙されないってことよ! あんたとあの子の間で口裏を合わせようったってそうはいかないんだから!」
 鼻息も荒く言い放つハルヒを前に、俺は心底頭が痛くなった。こいつはつまり、端から俺の話なんて信じちゃいないと断言してるようなもんじゃないか。
「さぁ、キョン! あんたいったい何をたくらんでるのか、しっかりきっぱり白状しなさい! この千里眼を持つあたしを前に、適当なウソでごまかそうったってそうは行かないんだから!」
 頭に来るどころか呆れ果てる。こういうヤツを前に、あれこれ説明してもすべて無駄になりそうだ。そもそも、どうして俺はハルヒに言い訳めいたことを必死になって話てんだ?
「だから俺が話してることは全部本当だって」
「はっはーん、まだシラを切るつもりね? じゃあいいわ。あの子にも聞いてみるだけよ。ちょっとー、ミヨキチちゃーん」
「は、はい?」
 俺が止める間もなく、ハルヒは飼い主から逃げ出す子犬のような足取りでウィンドウショッピングをしているミヨキチと朝比奈さんまで駆け寄った。
 あいつを野放しにするだけでなく、ミヨキチと直に話をさせるのはいろいろとマズい。それは何もやましいことがあるからではなく、ミヨキチが俺と会うことになった口実が問題なんだ。
「そういうわけで、今日はキョンと何するつもりだったの? 大丈夫、あたしだってそこまで無慈悲じゃないんだから、正直に話してみなさい」
「え? え? え……っと」
 そりゃミヨキチが戸惑うのも無理はない。いきなり呼ばれてそんなことを言われれば、誰だって「何事だ」と思うだろう。
「あのな、ハルヒ」
「ちょっとキョン、あんた黙ってなさい。みくるちゃん、ちょっとこのアンポンタンを隔離しといて」
「か、隔離って……あのぉ、どうすれば……」
「あーもー、いいからここらこっちに近付かないこと!」
 などと言いながら、ハルヒは足で地面にビッと見えない境界線を引いて見せた。ここから俺の陣地~とか言い出す小学生か、おまえは。そんなもんにどれほどの効力があるのか敢えて言うまでもなく、陣地侵略も持さない覚悟も当然あるのだが、傍らの朝比奈さんを見ると不憫で仕方がない。
 もしここで強引にハルヒとミヨキチの間に割って入ったら、俺を隔離しとけと言いつけられた朝比奈さんにもとばっちりが行かないとも限らない。なんの強制力もない線引きされた陣地より、朝比奈さんの存在こそがかなり束縛してくれてやがる。
「あ、あのキョンくん。あたしのことは気にしなくても……いいんですか、吉村さんを……その、涼宮さんと二人にしちゃって」
 それでもそんなことを言ってくれる朝比奈さんがいじましい。ここはもう、ミヨキチを信じて耐えるしかない──と、そうだ。
「それより朝比奈さん、少しお聞きしたいことがあるんですが」
「はい?」
 ミヨキチに事情聴取ばりに詰め寄っている今のハルヒなら、こっちの話が聞かれてるってこともなさそうだが、それでも俺はやや声を潜めて朝比奈さんに尋ねてみる。いくらおっとりなこの人でも、忘れちゃいないと思うが……。
「去年の夏、覚えてますか?」
「え、去年……夏って?」
「ハルヒがしでかしたエンドレスな夏休みのことです」
「えっ? ええ……もちろん覚えてますけど……」
 俺が何を言いたいのかわかってないのか、朝比奈さんはちらりとハルヒに目を向けて、聞かれていないことを確認してから頷いた。
「それなら、確かそのときって朝比奈さんが真っ先に異変に気付いたんですよね」
「え、ええ。詳しくは言えませんけど、未来に連絡しようとしてもできなかったからですけど。あの……本当にどうしたの?」
「ええっと」
 朝比奈さんから話を聞くには、こっちも慎重に言葉を選ばなければならない。迂闊な態度で尋ねても、冗談か何かと思われて笑顔ではぐらかされてしまう。
「まさかまたループしてるとか、そういうことはないですよね?」
「えっ?」
 俺のストレートな問いかけに、朝比奈さんは虚を突かれたような表情を浮かべたがすぐに破顔し、くすくすと笑い出した。
「やだ、キョンくんったら。そんなこと、あるわけないじゃないですかぁ。もぅっ! いくらあたしでも、そんな簡単には引っかからないんだから」
 ストレートに聞くのは逆効果だったか。朝比奈さんはくすくすと微笑みながらそんなことを言う。とかく、未来人の守秘能力は極めて高い。朝比奈さんのようにのんびりおっとりなドジっ子でも、未来や時間に関係する話になった途端に言葉を濁らせてしまう。
「そうですか」
 もっとも、今は何も未来のことや時間の仕組みについて聞きたいわけじゃない。重要なのは『実際にループが起きているのか』ということであり、朝比奈さんの態度を見る限りでは、そういうことになっているように見えない。
 もしループしているのなら、いくら二度目だからと言ってもこの朝比奈さんがここまで平穏のほほんとしているはずがない。
 起きてないのか、ループは。いや、俺とてそんなことが二度も三度も頻発するとは思ってないが、それならミヨキチの身に起きていることはいったい何なんだ?
「ちょっとキョン!」
 時間がループしているわけでもない。けれどミヨキチには俺たちが去年の八月に体験したようなループに似た疑念を抱いている。その違いは何かと思いあぐねていると、俺を呼ぶハルヒの鋭い声音が思考を中断させた。
「何だよ」
 やや苛立ち混じりに反応すれば、けれどハルヒの方こそ苛立ちを倍加させていた。次いで出た言葉には、そんな気持ちが十二分に含まれている。
「朝倉がいるかもしれないって、どういうことよ!?」
 その名前が出て、俺は立ち眩みでも起こしそうな気分を味わった。

つづく
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★無題
NAME: Miza
ハルヒに朝倉さんのことがバレちゃったのですねー。またまたややこしいことになりそうですw

ところでハルヒ検事の言ってた「犯人が全員グル」ってのでオリエント急行殺人事件のことを思い出しちゃいました。内容はほとんど覚えていないんですけどね・・・
2008/10/28(Tue)10:10:51 編集
「犯人が全員グル」って、アガサ・クリスティが書いたそのオリエント急行が最初だったよーな。名探偵ポアロが灰色の脳細胞を悩ませておりましたなー。
【2008/10/29 00:09】
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