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DATE : 2017/08/21 (Mon)
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DATE : 2008/05/07 (Wed)
スーパーアグリがF1から正式に撤退してしまった……orz

あーもーなんていうかショックがでかいです。ある程度は覚悟していた話ですが、こうやって正式発表されると、やはり悔しい思いが募りますなぁ。いろいろ言いたいことはあるんですが、今はただ、残念と思う気持ちと悔しいと思う気持ちでいっぱいです。特にこの記事を読んで泣けてきた。

今後、SAF1でなくとも日本人の日本人による日本人のための国産F1チームが再び誕生することを祈るばかりです……が、今のF1参戦で動く資金の額とスポンサーになってくれそうな企業がいない現状では、ファンが夢見るような国産F1チームというのは無理だろうなぁ、と思うばかりです。

ともかく亜久里さん、お疲れさまでした。



あ、ちなみに今日はSSありますヨ。そろそろこっちも終わりそうです。これまで散々伏線をばらまいておいてホントに終わるの? とか思ってる方もいらっしゃるでしょう。ええ、自分もそう思っています。
でも、もうすぐこのお話は幕を下ろします。

ではまた。

前回はこちら
森園生の変心:22

 違和感なら、ずっと感じている。長門が現れたこともそうだが、何より喜緑さんの腹の底が読めない。
 二人がどうしてここに現れたのか、その理由はわからない。だが、長門はあの朝倉を前にして「誰だ」と問いかけていた。
 長門は、あの朝倉の気配……と言っていいのかわからんが、そういうものを察してここに駆けつけたんじゃないか? つまり、結果的にここへたどり着いただけであり、何が起きているのかまでは理解していないのかもしれない。
 だが、喜緑さんはそうじゃない。あの朝倉を前に、その正体を知っているような素振りを見せ、とどめを刺そうとする長門を止めるような真似さえしてみせた。とすれば、喜緑さんはここに朝倉が現れて、長門とやり合うことを知っていたのかもしれない。
 だとすれば、昨日だったか一昨日の登校途中に俺を呼び止めて口にした言葉も、このための布石じゃないのかと思えてくる。
 確かに鶴屋さんのことは大事だ。今の俺の立場で言ってもそうだし、それを抜きにしたって万が一にケガをするような事態に巻き込むわけにはいかない。そういう意味では喜緑さんが言うように、俺は何を置いても鶴屋さんのことを第一に考えて動くべきだ。
 けれど、そういう考え方に俺の思考回路が働いているのは、数日前の喜緑さんの言葉があってこそ、かもしれない。
 あのときのあの言葉がなかったとして、朝倉に襲われて長門が現れ、さらに喜緑さんまで馳せ参じる状況を前に、その場を離れようとしただろうか。
 俺は一人しかいないわけだから、同時多発で何かが起きているとすれば、意識的にしろ無意識にしろ優先順位を付けざるを得ない。鶴屋さんの身の安全も大事だが、宇宙人トリオの行動も一大事だ。どちらを取るのかと聞かれれば……状況的に宇宙人トリオの方か。
 そもそも、状況が納得できないとはいえ、ここには古泉や森さん等の『機関』メンバーがいる。その時点で、どれほど危険な出来事が迫っていようと、鶴屋さんには擦過傷のひとつも付かないはずだ。
 だとすれば、やはり俺はさっきの場所から離れるべきじゃなかったのかもしれない。
 そう考えれば考えるほどに先を急ぐ足取りは鈍くなった。
 やっぱり戻るべきだ。まだ鶴屋さんの方は『機関』メンバーがいるから何とかなるが、宇宙人トリオの方は状況がどんな方向に転ぶか未知数すぎる。
 腹を決めた俺は、来た道を引き返そうと方向転換したその瞬間。
「ひゃわわっ!」
 廊下の角をかなりのスピードで走り込んできた人影が、黄色い悲鳴を上げてたたらを踏む。妙なことが起きているとは言え、こんな料亭の廊下をそれなりのスピードで走り、おまけに足音も響かせずに走るヤツがどこの誰かと言えば──。
「たっ、橘!?」
「もぅっ! そんなところで突っ立っていて、危ないじゃないですか!」
 驚く俺を後目に、立ち会い様に怒鳴られた。料亭の廊下を全力疾走に近いスピードで走っていたヤツにどうして怒られなくちゃならないのかと、それだけで理不尽な話だと思うわけだが、それ以上に橘が背負っているものは何だと問い詰めたい。
「どうしておまえが鶴屋さんを背負ってんだ!」
 橘の背中にいる鶴屋さんは、いつぞやの朝比奈さんと同じようにぐったりとしていた。また妙な薬でも使ったのか、俺が怒鳴りつけても鶴屋さんは目を覚まさない。
「いやその、ほら。えーっと、今は何かこう、妙なことが起きてるじゃありませんか。あなたも見たのでしょう? あの朝倉涼子を」
「おまえが言ってたのは、やっぱりあの朝倉のことか。てことは、あの朝倉には九曜が関わってるんだな? いったい何をやったんだ!?」
「ですから、あたしも、あたしの組織も一切関わりのないことなのですよ。あの朝倉涼子について情報が欲しいのは、あたしも一緒なのです」
「そんな話が信じられるか!」
 だいたい、今回は何もしないとか言っておきながら、だったらどうして料亭内に入り込んで鶴屋さんを背負っている!? その時点でおかしいだろ、誰がどう考えても明らかに!
「いえいえ、本当に何かをしようとは思っていなかったんですよ、さっきまで。でもほら、状況がほどよく混乱しているじゃありませんか。この気を逃すのはもったいないと思いまして」
「そんな言い訳が通用すると思ってんのか!」
「いえ、まったく」
 しれっとした態度で言い放つ橘を前に、俺の堪忍袋もそろそろ限界のようだ。佐々木の手前、橘がやることに我慢と忍耐を重ねてきたが、ものには限度ってもんがある。その手前までなら言葉でなんとか言い聞かそうと努力もするが、臨界点を超えることになれば実力行使もやむを得まい。相手が女であってもだ。
「いいからとっとと鶴屋さんを離せっ!」
「ひゃわわわわっ!」
 力尽くで鶴屋さんを奪い取ろうとした俺だが、橘は追い立てられる猫のような俊敏さで俺の手をかいくぐって見せた。鶴屋さんを背負っているというのに、なんて身軽なヤツだ。
「待ちやがれ!」
「暴力には反対なのです!」
 そんなことを喚いて逃げ出す橘を、俺は全速力で追いかける。なんだかんだと言って、あいつもやはり只者ではないってことか。鶴屋さんを背負っているというハンデがあるにもかかわらず、全速力で追いかける俺と大差ない勢いで逃げている。
 追いつけるのかどうかわからんが、それでもこの料亭から外に出すわけにはいかない。外に出られてしまえば、捕まえるのはもとより、追いかけるのも困難になりそうだ。外であいつの仲間が車でも用意していたら、打つ手がない。
 なんとしてでもここで捕まえてやる。
「いいじゃないですか、ここで見逃してください。何も営利目的の誘拐ってわけではないのですよ? 夜にはちゃんとご自宅までお届けしますから」
「やかましい!」
 一時間だろうが一日だろうが一ヶ月だろうが一年だろうが、誘拐は誘拐だ。時間が短ければ許されると思うな。だいたい、おまえに鶴屋さんを任せる意味がわからん。
 ただ、そうは言っても全速力で逃げる橘に追いつける自信はない。この料亭の構造がどうなってるのかはっきり覚えちゃいないが、そこの角を曲がればすぐ外に出られるはずだ。
 追いつけないと思う諦めの考えが脳裏を過ぎるが、それでも立ち止まるわけにはいかない。最後まで追い掛けようと角を曲がれば──。
「うわっ!」
 立ち止まっていた橘に追突しそうになった。
 逃げられないと思って観念した……というのは、あながち間違った認識じゃない。ただそれが、追い掛けている俺から逃げられないと観念したのではなく、橘が料亭からの脱出ルートとして考えていた出口の前に立つそいつのせいで、立ち止まっただけのことだ。
「ここまで追い立ててくださって、ありがとうございます」
「……古泉……」
 この混乱した状況の最中、姿を見せないと思っていたら橘の脱出ルートで網を張っていたらしい。どこかしら冷ややかさを感じる笑みを浮かべて、出口を塞ぐように立っていた。
「外で控えていたあなたの仲間は、新川さんをはじめとする僕の仲間が押さえています。ここから外に逃げおおせたとしても、逃走ルートはないとお考えください。不毛な追い掛けっこはここまでにしませんか?」
 状況を見て取り、すでに古泉は橘よりも先手を取っていたらしい。そういう真似ができるくせに、どうしてボードゲームじゃ弱いんだ、こいつは。
「うぐぐぐぐ……っ」
 さすがにこの状況になれば、橘も観念するしかない。喉を鳴らして唸っているが、為す術がないのは見ての通りだ。事実、背後から迫っていた俺は、橘の肩をあっさりと掴むこともできた。
「おまえ、鶴屋さんに傷とか付けちゃいないだろうな」
「あ、当たり前です、そんなこと……」
 ま、そりゃそうだ。かすり傷のひとつでも付けていたら、いくら何でもただじゃ済まさないところだ。
「なら、とっとと鶴屋さんを引き渡せ」
 そう言えば、橘は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべつつも、素直に俺へ鶴屋さんを引き渡した。
 いつぞやの朝比奈さんのように、小さく息をする音と規則正しく上下する胸が、ただ眠らされているだけだろうということを教えてくれる。着ているドレスもどこかしら破けているわけでもなく、少なくとも鶴屋さんにかすり傷ひとつ付けていないという台詞だけは信用してもよさそうだ。
「ご苦労様です」
 俺が鶴屋さんの安否を確認していると、古泉が声をかけてきた。
「あとは僕の方で事後処理を致しますので、鶴屋さんをこちらに」
「……あのな、古泉」
 どうやら古泉は大いに勘違いしているようだ。ここいらでハッキリと言っておかなくちゃならないらしい。
「橘に鶴屋さんを連れて行かせるつもりはないが、おまえにだって渡すつもりはないぞ」
「……どういうことでしょう」
「どういうことだと? んなもん、考えなくてもわかるだろ。俺はおまえと鶴屋さんが結婚するなんてことは認められない。だいたい、この話の裏は知ってるのか? 『機関』の資金確保のために身売りされてんだぞ、おまえは!」
「ああ、その話ですか。さすがに当事者でもある僕は知っていますよ。森さんたちは知らなかったのかもしれませんが」
 知って……た? 知ってたのか、古泉は。知った上で、今回の話に乗ってきたのか。
「身売りと言われれば聞こえは悪いですが、僕も承知の上での縁談です。となれば、あなたが如何に今回の話が気に入らなくとも、口を挟む余地はない……とは思いませんか?」
「つまり……おまえは自分の意思で、鶴屋さんとの結婚を決めたんだな?」
「ええ。僕が鶴屋さんと結ばれることで『機関』は確実な資金源を確保できます。それはあなたにとっても重要かつ必要なことじゃありませんか。仮に、涼宮さんの能力安定あるいは消失前に『機関』が消えてしまうようなことになれば、涼宮さんは自身の能力に潰されてしまうことに為りかねません」
「ハルヒのためだと言いたいのか、おまえは」
「そう捉えていただいて構いません」
 そうか、やっぱりそうか。結局のところ、行き着くところはハルヒなのか。ハルヒのために、古泉は鶴屋さんとの結婚を承諾したってことで間違いないのか。
「ふざけるのも大概にしとけ」
 俺がなんでおまえと鶴屋さんの結婚に納得してないのか、その理由がまだわからないのか? 本当にそれがわからないのか?
「おまえ、今のその台詞をそっくりそのままハルヒに言えるか? あいつにはあれこれ隠しておかなくちゃならないことがあるから、もちろんそのまま言えるわけもない。それでも、鶴屋さんと結婚するのはハルヒのせいだ、ってニュアンスの話になる。それを言えるのか?」
 古泉と鶴屋さんが結婚するってことになれば、そりゃ『機関』は安泰だろうな。少なくとも、ハルヒの能力が消えるか安定するか、それまで活動できる資金面での体力は付くだろうさ。
「俺は別に、おまえが『機関』に利用されていようが鶴屋さんが誰と結婚しようが関係ない。本音で言えばな。が、その言い訳にハルヒを利用するのは許せない。何が『ハルヒのため』だ。何でもかんでもあいつのせいにするなよ。あいつが何も知らないのをいいことに、好き勝手に利用しようとするおまえらの態度が気にくわない」
「お言葉を返すようですが」
 俺の言葉に古泉は笑顔を引っ込め、反論してきやがった。
「何も涼宮さんを利用するつもりはありません。少なくとも僕にそんな考えはない。ただ、『機関』が立ちゆかなくなれば閉鎖空間で暴れる《神人》を狩ることができなくなる。そうなればこの世界がどうなるか……あなたにも説明したはずですが」
「だからどうした。それで世界がひっくり返るようなことになるなら、そうなっちまえ。消えるなら消えた方がマシだ。誰かが誰かを利用しなけりゃ立ちゆかない世界の方がどうかしてる。ハルヒが世界を作り替えるようなことになっても、そんな世界よりマシなもんにしてくれるさ」
 あいつの能天気な思考回路で作られた世界は、そりゃもう今の世の中とは似ても似つかないようなふざけたもんになりそうだが、少なくとも何かが起きたときの責任は自分で取るような世界になるさ。あいつ自身がそうなんだ。
 頭が痛くなるような厄介事を引き起こして俺たちを巻き込む困った団長だが、それでもハルヒは自分が自覚してやったことなら自分で責任を取ってるだろ。俺たちがあれこれフォローしちゃいるが、それでもあいつは自分がしでかしたことを誰かのせいにしたりはしない。
 そのことを、今まで俺と一緒にハルヒの側にいたおまえが知らないとは言わせない。
「意外なほどに潔癖ですね」
 古泉は軽く鼻を鳴らすように微笑みを見せた。
「ですが、だからと言って鶴屋さんを連れさらわれるわけにもいきません。我々にもメンツというものがあります。あなたがどう思っていようとも、今はひとまず鶴屋さんを引き渡してください」
「……ああ、そうかい」
 結局、話は平行線かよ。人のことを潔癖とか言うが、だったら俺はおまえがそこまで頑固だとは思わなかった。ハルヒより意固地な性格じゃねぇか。
 こうなったら、力尽くでも古泉を退けるしかないのか? そういう真似はしたくないし、出来るとも思っちゃいないんだが、そうするしかなさそうだ。
「そこまでです」
 そんなことを考えていれば、割り込んで来たその声を耳にして、俺は絶望的な気分を感じずにはいられなかった。
 森さんが、ここに現れたからだ。

つづく
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★無題
NAME: Miza
アグリ残念ですねー。
プライベーターチームがF1でやってくのが厳しいことは知ってるけどホントに残念。

そしてなんか今回のキョン君カッコいい!
2008/05/07(Wed)11:20:52 編集
本当に残念でなりませんわぁ。何やらこう、釈然としない噂もネット上にはあるようで、ますます「もにゅ」っとした気分です。

ちなみにあれです、うちのキョンくんは、普段は無気力くんですがハルヒさん絡みになるとマジギレする困ったちゃんみたいですw
【2008/05/08 01:37】
★無題
NAME: NONAME
途中から橘さん空気になってますね。
彼女は後半、二人の口論を見てただけ
なんでしょうか?
2008/05/08(Thu)22:53:12 編集
文面では完璧空気になってますが、橘さん視点で言えばただ黙って見てるわけでもないんですよぅ。
状況で言えば、橘さんは古泉くんとキョンくんに挟まれて絶体絶命じゃないですか。ところが、その二人が口論を始めて対立している。うまく利用すれば窮地を脱することができるかもしれない。かといって下手に口を挟むのはヤブヘビだと考え、チャンスを伺っていたわけです。
もっとも、チャンスが訪れる前に森さんが現れたので、状況を改善するどころか、橘さん的にはさらに泥沼になっちゃったわけですけど。
【2008/05/09 00:18】
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