category: 日記
DATE : 2007/07/22 (Sun)
DATE : 2007/07/22 (Sun)
昨日に土曜プレミアムでやってた時をかける少女。ずっと見たいなぁと思っていたんですが、時間とタイミングが合わなくて今の今まで見られなかったもので。
時かけと言えば、原田知世主演の時をかける少女も見ていますが、話に繋がりを持たせていた点もいいですネ。嗚呼、ラベンダーのかほり。
なんと言いますか、昨今、コミック原作の実写ドラマが多いですが、ドラマのような王道展開を丁寧なアニメーションで表現するのもいいもんだなぁ、なんて思っちゃいました。
おかげで仕事がさっぱりはかどらない('A`)
えーっと、そういうわけで今日はひとまずSSをUPしときます。
ではまた!
時かけと言えば、原田知世主演の時をかける少女も見ていますが、話に繋がりを持たせていた点もいいですネ。嗚呼、ラベンダーのかほり。
なんと言いますか、昨今、コミック原作の実写ドラマが多いですが、ドラマのような王道展開を丁寧なアニメーションで表現するのもいいもんだなぁ、なんて思っちゃいました。
おかげで仕事がさっぱりはかどらない('A`)
えーっと、そういうわけで今日はひとまずSSをUPしときます。
ではまた!
前回はこちら
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
今ここで、肩を並べて湯船に浸かっているのは、わたしこと吉村美代子、佐々木さん、そして朝倉さんの三人です。周防さんと喜緑さんは遊戯室で熾烈なピンポン球の打ち合いを繰り広げているでしょうし、橘さんはまだダウンしてるんじゃないかしら? となると、消去法で考えれば残るのは……もしかして、藤原さん?
「ところがどっこい、あたしでぅひゃあぁっ!」
湯船の中からざっぱーんと姿を現すや否や、朝倉さんがどこから取り出したのかわかりませんけど、明らかに銃刀法違反に引っかかること間違いなしのナイフを投げつけちゃったわけです。
幸いにして命中こそ免れたんですが、頬をかすめるような至近距離を飛んで行ったことに驚いて、どばばーんっとひっくり返っちゃいました。
「何しやがるんですか!」
いやあの、がぼがぼ言いながらそんなこと言われてもですね、むしろそれはこっちの台詞というものですよ。いったい何をやりたいんですか、橘さん? そもそもあなた、何時の間にこっちに来たんですか。
「こういうときはあれです、いや~ん、えっちーっ、とか言いながら桶投げるのが定番であり日本人らしいワビやサビの心意気ってもんじゃないですか! 何でもナイフ一本で解決すると思ったら大間違いです!」
「あ、ごめん。つい」
桶を投げることに、どうやって日本人らしいワビやサビの心意気を理解すればいいのかわかりませんし、そもそもナイフを投げつけられたことで怒ってるわけじゃないところが橘さんらしくて凄まじいですね。
そして何より、朝倉さんも「つい」でナイフ投げないでください。どっから出したんですか、それ。
「で、何をやってるんですかあなたは」
「何を、だなんて、それこそ愚問と言うものです。吉村さん、見てください。この広いお風呂。いつも家で入っているせせこましい湯船に比べてなんと広大なことか。泳ぎたいと思いませんか!」
どうして問いかけているのに、疑問系じゃなくて断言してくるんですか。その気持ちはわからなくもないですけど、それは他の人がいないときに一人でやってください。ちっちゃい子供がやるならまだ微笑ましくもありますが、高校生の立派なお姉さんがそんな真似してると、頭のネジのゆるみ具合を疑っちゃいますよ。
「だいたい、あたしを置いて行くなんてヒドイじゃないですか。お風呂に行くなら誘ってください」
「や、気絶してたみたいだから」
「してませんよ。いったいどこの世界でピンポン球一発で昇天する人がいるんですか。現実ナメんじゃないですよ」
……この人は……。
「いいですか、森の中で熊に出会ったら死んだふりしろと言うじゃありませんか。それと同じです」
知ってます? 熊の前で死んだふりすれば、それこそ喜び勇んで襲ってくるそうですよ?
「それはつまり、わたしや喜緑さんは熊と同等だと言いたいの?」
「それはさておき」
うわー、強引ですねこの人。勢いだけで生きてるんですね。
「今度から、お風呂に行くときはちゃんと誘ってください」
あ~、それはつまり、寂しかったんですね。
「……佐々木さ~ん、吉村さんがいじめますぅー」
「あー……はいはい」
この人は本当にわたしより年上のお姉さんなんですか?
「そもそもなんで潜ってたんですか。お風呂に来るなら普通に来ましょうよ。てっきり藤原さんがノゾキに来たのかと思ったじゃないですか」
「藤原さん? ああ、スマキにしてますから、二度と出てこないですよ。断言シマス。それとも何ですか、覗かれたいんですか? もしかして、見られて喜んじゃったりしちゃうんですか?」
何でそうなるんですか。
「むしろ、見られても困る体じゃないから平気よね」
……へぇ、朝倉さん。そんなこと言っちゃうんですね。いくらわたしでも、言われっぱなしで済ます事と、そうじゃないことだってあるんですから。
「そうですねー、朝倉さんはあちこち豊満にお肉ついてますから、人に見られたくないですもねぇ~」
「……それってどういう意味かしら?」
「いえいえ、そのままじゃないですか。朝倉さん、とてもグラマラスで羨ましいですよー。ご自身でもおっしゃってましたけど、バストはわたしより大きいですもの。二の腕やお尻、さらにはふとももまで、たっぷりお肉がついていてますものね。そんな姿、男の人に見られたら大変ですよねー」
「…………」
あら、何かしら? すべて朝倉さんがご自身でおっしゃってたことですもの。たまにいますよねー、ナチュラルに毒吐くくせに、逆に言われるとすぐ傷つく人って。
「ま、まぁ、そうね。そんなほいほい誰彼構わず見せびらかすにはもったいないかな。その点、吉村さんは気楽でいいわねぇ」
「い~え~、見せる相手は一人だけと決めてますから。朝倉さんは、誰にも見せないんですよねぇ? あら、もったいない。ほほほ」
「おほほほほ」
…………。
「あのぉ……お二人さん? お風呂はそのぅ……もう少しのんびり入りません……か?」
のんびり? ええ、のんんびりしてるじゃないですか。何を口出ししてるんですか、橘さん。
「少し黙っててくれませんか?」
「空気、読めるでしょ?」
「…………はい、すみません…………」
甘い顔をしたわたしが間違っていたようです。朝倉さんはあれです、色々な意味で油断なりません。ああもう、遊園地で甘い顔するんじゃなかったですよ。
「いいわ、吉村さん。あなたには前にお世話になった手前、手荒な真似はしたくなかったけれど、彼を巡っては所詮避けられない戦いね……。今ここで、どちらが彼に相応しいか白黒ハッキリつけてあげるわ」
「ええ、望むところです。幸いにして、今ここにはお兄さんのことをよく知る佐々木さんもいることですし」
「え?」
え? じゃないですよ佐々木さん。何をのほほんとしてるんですか。これは戦いです。戦争です。血で血を洗う仁義なき殲滅戦じゃないですか!
「キミたちは、僕に何をさせたいんだ」
「そんなの、決まってるじゃないですか!」
「そうよ! わたしと吉村さん、どちらが彼に相応しいか、判定してもらうわ!」
「判定って……何を基準にどんな判定をしろと言うんだい? 僕があれこれ言ったって、キョンの好みと合致するわけでもない。だいたい、そういうのは本人に聞くのが手っ取り早いだろう?」
佐々木さん、この中では一番お兄さんと一緒に過ごしているであろう時間が長いのに、何をそんなことを言ってるんですか。
「無理に決まってるじゃないですか」
「そうよ。あの鈍感朴念仁にストレートにアタックして、ちゃんとこっちの話を理解できるわけないじゃない」
「……キミたちが本当にキョンに好意を寄せているのか、少し疑問に思えて来た……。それで? 僕は何をすればいいんだ? 判定って、何を基準に優劣を決めるつもりだい?」
「場所がお風呂場で、みんな裸ですもの。決めると言えば、まずこれからよ」
と言いつつ、朝倉さんはくねくねっとポーズを取っちゃったりしてます。
「ごめん、さっぱり意味がわからない」
わたしもわかりません。それになんて言うか、いくら女同士でも、その格好は少し恥ずかしくないですか? いや、どんな格好してるんだとは言いませんが……裸ってのが問題だと思うポーズだ、とでもお考えください。
「だから、まず見た目! 人間ってさ、やっぱり視覚情報が大事じゃない? 同じ味の料理でも、見た目が綺麗なものと汚いものじゃ違ってくるでしょ? 彼の好みの容姿って、どんなの?」
「さぁ……どうだろうね。少なくとも世間一般の美意識から大きなズレはないと思われるが……ポニーテールが似合う女の子が好きらしいね」
「ポニーテールなら出来るわよ」
ほら、と言わんばかりに朝倉さんは手で髪の毛を束ねて持ち上げました。似合ってる……と言えば、くやしいですが似合ってますけど、それを言うならわたしだって、ほら。
「でも吉村さんの場合、少し長さが足りないじゃない」
「うぅ~……」
そりゃ確かに朝倉さんよりは短いですけど……でもそんな、膝下まで髪を伸ばしてる人と一緒にしないでください。
「あ、でもほら。あたしなんてツインテールですよ? 同じポニーでも二倍じゃないですか。あらいやだ、あたしが一番ですか?」
……だから橘さん、空気読んでください。朝倉さんがまたもどこからかナイフ取り出してるじゃありませんか。
「体型的なところはどうかなぁ……。ああ、そういえば水泳の授業中、よく女子の姿をチラ見していたな」
お兄さん、佐々木さんにバレバレのチラ見なんてしてたんですか……。いえ、それは別にいいんです。そういうのも健全な男子として、当たり前じゃないですか。もしそれでチラ見してるのが男子生徒だったら問題大ありですけど。
「それよ!」
何ですか、朝倉さん。そんな大声出さないでください。
「それって?」
「彼がチラ見してたのって、どんな体型の子? やっぱり胸が大きい子?」
「さぁ……どうだろう? 女子は女子で集団で固まっていたからね、その中の誰かとは……ああ、でも僕とよく目が合ってたな。物は試しに微笑んであげたら、バツが悪そうな顔をしていたのが面白かった」
……え? それってつまり、お兄さんが見ていたのって……佐々木さん?
「そうなのかい? よくわからないけど、当時の僕はまだ、今よりももっと……幼い体型だったからね。体の発育もそこそこというところさ。それでもし、僕を見ていたのなら、朝倉さんの理論で言えば胸の大きさにさほどの興味はない、と言うことになるのではないかな?」
「そ……そんな……!」
ふっ……残念でしたね、朝倉さん。胸の大きさは大して意味がないそうですよ。
「うん? でもそれって」
ほぼ勝利を確信していたわたしですが、そこで橘さんが何かに思い至ったように口を開きました。
「あの人が見ていたのは佐々木さんということは、体型云々以前に、佐々木さんを意識していたってことじゃないです?」
……あれ?
つづく
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
今ここで、肩を並べて湯船に浸かっているのは、わたしこと吉村美代子、佐々木さん、そして朝倉さんの三人です。周防さんと喜緑さんは遊戯室で熾烈なピンポン球の打ち合いを繰り広げているでしょうし、橘さんはまだダウンしてるんじゃないかしら? となると、消去法で考えれば残るのは……もしかして、藤原さん?
「ところがどっこい、あたしでぅひゃあぁっ!」
湯船の中からざっぱーんと姿を現すや否や、朝倉さんがどこから取り出したのかわかりませんけど、明らかに銃刀法違反に引っかかること間違いなしのナイフを投げつけちゃったわけです。
幸いにして命中こそ免れたんですが、頬をかすめるような至近距離を飛んで行ったことに驚いて、どばばーんっとひっくり返っちゃいました。
「何しやがるんですか!」
いやあの、がぼがぼ言いながらそんなこと言われてもですね、むしろそれはこっちの台詞というものですよ。いったい何をやりたいんですか、橘さん? そもそもあなた、何時の間にこっちに来たんですか。
「こういうときはあれです、いや~ん、えっちーっ、とか言いながら桶投げるのが定番であり日本人らしいワビやサビの心意気ってもんじゃないですか! 何でもナイフ一本で解決すると思ったら大間違いです!」
「あ、ごめん。つい」
桶を投げることに、どうやって日本人らしいワビやサビの心意気を理解すればいいのかわかりませんし、そもそもナイフを投げつけられたことで怒ってるわけじゃないところが橘さんらしくて凄まじいですね。
そして何より、朝倉さんも「つい」でナイフ投げないでください。どっから出したんですか、それ。
「で、何をやってるんですかあなたは」
「何を、だなんて、それこそ愚問と言うものです。吉村さん、見てください。この広いお風呂。いつも家で入っているせせこましい湯船に比べてなんと広大なことか。泳ぎたいと思いませんか!」
どうして問いかけているのに、疑問系じゃなくて断言してくるんですか。その気持ちはわからなくもないですけど、それは他の人がいないときに一人でやってください。ちっちゃい子供がやるならまだ微笑ましくもありますが、高校生の立派なお姉さんがそんな真似してると、頭のネジのゆるみ具合を疑っちゃいますよ。
「だいたい、あたしを置いて行くなんてヒドイじゃないですか。お風呂に行くなら誘ってください」
「や、気絶してたみたいだから」
「してませんよ。いったいどこの世界でピンポン球一発で昇天する人がいるんですか。現実ナメんじゃないですよ」
……この人は……。
「いいですか、森の中で熊に出会ったら死んだふりしろと言うじゃありませんか。それと同じです」
知ってます? 熊の前で死んだふりすれば、それこそ喜び勇んで襲ってくるそうですよ?
「それはつまり、わたしや喜緑さんは熊と同等だと言いたいの?」
「それはさておき」
うわー、強引ですねこの人。勢いだけで生きてるんですね。
「今度から、お風呂に行くときはちゃんと誘ってください」
あ~、それはつまり、寂しかったんですね。
「……佐々木さ~ん、吉村さんがいじめますぅー」
「あー……はいはい」
この人は本当にわたしより年上のお姉さんなんですか?
「そもそもなんで潜ってたんですか。お風呂に来るなら普通に来ましょうよ。てっきり藤原さんがノゾキに来たのかと思ったじゃないですか」
「藤原さん? ああ、スマキにしてますから、二度と出てこないですよ。断言シマス。それとも何ですか、覗かれたいんですか? もしかして、見られて喜んじゃったりしちゃうんですか?」
何でそうなるんですか。
「むしろ、見られても困る体じゃないから平気よね」
……へぇ、朝倉さん。そんなこと言っちゃうんですね。いくらわたしでも、言われっぱなしで済ます事と、そうじゃないことだってあるんですから。
「そうですねー、朝倉さんはあちこち豊満にお肉ついてますから、人に見られたくないですもねぇ~」
「……それってどういう意味かしら?」
「いえいえ、そのままじゃないですか。朝倉さん、とてもグラマラスで羨ましいですよー。ご自身でもおっしゃってましたけど、バストはわたしより大きいですもの。二の腕やお尻、さらにはふとももまで、たっぷりお肉がついていてますものね。そんな姿、男の人に見られたら大変ですよねー」
「…………」
あら、何かしら? すべて朝倉さんがご自身でおっしゃってたことですもの。たまにいますよねー、ナチュラルに毒吐くくせに、逆に言われるとすぐ傷つく人って。
「ま、まぁ、そうね。そんなほいほい誰彼構わず見せびらかすにはもったいないかな。その点、吉村さんは気楽でいいわねぇ」
「い~え~、見せる相手は一人だけと決めてますから。朝倉さんは、誰にも見せないんですよねぇ? あら、もったいない。ほほほ」
「おほほほほ」
…………。
「あのぉ……お二人さん? お風呂はそのぅ……もう少しのんびり入りません……か?」
のんびり? ええ、のんんびりしてるじゃないですか。何を口出ししてるんですか、橘さん。
「少し黙っててくれませんか?」
「空気、読めるでしょ?」
「…………はい、すみません…………」
甘い顔をしたわたしが間違っていたようです。朝倉さんはあれです、色々な意味で油断なりません。ああもう、遊園地で甘い顔するんじゃなかったですよ。
「いいわ、吉村さん。あなたには前にお世話になった手前、手荒な真似はしたくなかったけれど、彼を巡っては所詮避けられない戦いね……。今ここで、どちらが彼に相応しいか白黒ハッキリつけてあげるわ」
「ええ、望むところです。幸いにして、今ここにはお兄さんのことをよく知る佐々木さんもいることですし」
「え?」
え? じゃないですよ佐々木さん。何をのほほんとしてるんですか。これは戦いです。戦争です。血で血を洗う仁義なき殲滅戦じゃないですか!
「キミたちは、僕に何をさせたいんだ」
「そんなの、決まってるじゃないですか!」
「そうよ! わたしと吉村さん、どちらが彼に相応しいか、判定してもらうわ!」
「判定って……何を基準にどんな判定をしろと言うんだい? 僕があれこれ言ったって、キョンの好みと合致するわけでもない。だいたい、そういうのは本人に聞くのが手っ取り早いだろう?」
佐々木さん、この中では一番お兄さんと一緒に過ごしているであろう時間が長いのに、何をそんなことを言ってるんですか。
「無理に決まってるじゃないですか」
「そうよ。あの鈍感朴念仁にストレートにアタックして、ちゃんとこっちの話を理解できるわけないじゃない」
「……キミたちが本当にキョンに好意を寄せているのか、少し疑問に思えて来た……。それで? 僕は何をすればいいんだ? 判定って、何を基準に優劣を決めるつもりだい?」
「場所がお風呂場で、みんな裸ですもの。決めると言えば、まずこれからよ」
と言いつつ、朝倉さんはくねくねっとポーズを取っちゃったりしてます。
「ごめん、さっぱり意味がわからない」
わたしもわかりません。それになんて言うか、いくら女同士でも、その格好は少し恥ずかしくないですか? いや、どんな格好してるんだとは言いませんが……裸ってのが問題だと思うポーズだ、とでもお考えください。
「だから、まず見た目! 人間ってさ、やっぱり視覚情報が大事じゃない? 同じ味の料理でも、見た目が綺麗なものと汚いものじゃ違ってくるでしょ? 彼の好みの容姿って、どんなの?」
「さぁ……どうだろうね。少なくとも世間一般の美意識から大きなズレはないと思われるが……ポニーテールが似合う女の子が好きらしいね」
「ポニーテールなら出来るわよ」
ほら、と言わんばかりに朝倉さんは手で髪の毛を束ねて持ち上げました。似合ってる……と言えば、くやしいですが似合ってますけど、それを言うならわたしだって、ほら。
「でも吉村さんの場合、少し長さが足りないじゃない」
「うぅ~……」
そりゃ確かに朝倉さんよりは短いですけど……でもそんな、膝下まで髪を伸ばしてる人と一緒にしないでください。
「あ、でもほら。あたしなんてツインテールですよ? 同じポニーでも二倍じゃないですか。あらいやだ、あたしが一番ですか?」
……だから橘さん、空気読んでください。朝倉さんがまたもどこからかナイフ取り出してるじゃありませんか。
「体型的なところはどうかなぁ……。ああ、そういえば水泳の授業中、よく女子の姿をチラ見していたな」
お兄さん、佐々木さんにバレバレのチラ見なんてしてたんですか……。いえ、それは別にいいんです。そういうのも健全な男子として、当たり前じゃないですか。もしそれでチラ見してるのが男子生徒だったら問題大ありですけど。
「それよ!」
何ですか、朝倉さん。そんな大声出さないでください。
「それって?」
「彼がチラ見してたのって、どんな体型の子? やっぱり胸が大きい子?」
「さぁ……どうだろう? 女子は女子で集団で固まっていたからね、その中の誰かとは……ああ、でも僕とよく目が合ってたな。物は試しに微笑んであげたら、バツが悪そうな顔をしていたのが面白かった」
……え? それってつまり、お兄さんが見ていたのって……佐々木さん?
「そうなのかい? よくわからないけど、当時の僕はまだ、今よりももっと……幼い体型だったからね。体の発育もそこそこというところさ。それでもし、僕を見ていたのなら、朝倉さんの理論で言えば胸の大きさにさほどの興味はない、と言うことになるのではないかな?」
「そ……そんな……!」
ふっ……残念でしたね、朝倉さん。胸の大きさは大して意味がないそうですよ。
「うん? でもそれって」
ほぼ勝利を確信していたわたしですが、そこで橘さんが何かに思い至ったように口を開きました。
「あの人が見ていたのは佐々木さんということは、体型云々以前に、佐々木さんを意識していたってことじゃないです?」
……あれ?
つづく
PR
●この記事にコメントする
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
やー、佐々木さんまでおかしくなったら収拾がつかなくなりそうな……
さて、どうなりことか( ´Д`)
さて、どうなりことか( ´Д`)
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
や、すでに不遇の立場にある藤原くんをさらにヒドイ目に遭わせるのはどうかなー、と思いまして。藤原スキーなファンの皆様に悪いかなーという配慮なのデスよ。
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
もしかしてあれですか、世間は藤原くんの登場を切望してたりするんでしょか? 拍手でも特にコメントないから、まぁこのままでいっかーと思ってるんですががが。
それはさておき、飛び火しちゃって話がますます混迷してきた感じがしますヨ……。
それはさておき、飛び火しちゃって話がますます混迷してきた感じがしますヨ……。
忍者ブログ [PR]