category: 日記
DATE : 2007/07/24 (Tue)
DATE : 2007/07/24 (Tue)
ここ最近、睡眠時間が昼夜逆転しておりまして、おまけに昨日は昼間に取引先に出向いての仕事だったりした関係で、現時点でめがっさ眠かったりします。
まだまだ地味ぃ~に忙しく、むしろこれからどんどん忙しくなるわけですが、睡眠時間はがっちりキープしたいところ。体質的に短時間の睡眠で満足できるタイプではなく、効率よく作業を進めるには、最低6時間以上の睡眠が必要だったりします。
あー、なんかいい枕が欲しいワァ。
そんな気分でSS更新であります('◇')ゞ
まだまだ地味ぃ~に忙しく、むしろこれからどんどん忙しくなるわけですが、睡眠時間はがっちりキープしたいところ。体質的に短時間の睡眠で満足できるタイプではなく、効率よく作業を進めるには、最低6時間以上の睡眠が必要だったりします。
あー、なんかいい枕が欲しいワァ。
そんな気分でSS更新であります('◇')ゞ
前回はこちら
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
これはまた、思わぬところから別の問題がわき出た感じです。
橘さんのトボケたツッコミを真に受けるつもりはありませんが、もし仮に……仮に、ですよ? 仮にお兄さんの気持ちが佐々木さんに向いているのだとしたら、ここでわたしと朝倉さんが喧々囂々の言い争いをしていても、なんだかなぁって感じじゃありません?
「あのさ、ひとつ聞いていい?」
思った疑問はすぐ問いかける朝倉さんです、ここでも一切の迷いも躊躇いもなく佐々木さんに声を掛けちゃってます。
「あなたと彼って、どういう関係なの?」
「さっきも言ったじゃないか。中学の三年生で同じクラスだった親友だよ。それ以上でもそれ以下でもない。それは間違いないね」
「でも、彼の気持ちはどうだったの?」
朝倉さん、必死です。何ていうか、熱愛報道をキャッチした芸能レポーターの突撃インタビューみたいです。そういうのはダイスキなのでもっとやっちゃってください。
「さて、僕は他人の気持ちを微細に関知できるような人間ではないから、他人の気持ちなんて解りようがないね。そもそも僕は誰かに好意を寄せられるのは遠慮したいし、こちらからアピールすることもニガテなんだ。だからそういう感情は遠慮したいし、遠のけたい。キョンが僕に特別な感情を抱くこともないだろうね」
さらりととぼける佐々木さんですが……それって逆に考えると、こういうことになりませんか?
「ええっと、佐々木さん? ちょっといいですか」
「なんだい?」
「いいからいいから。では」
こほん、とひとつ咳払い。髪をお団子に結い上げて、あーあ~あーと二~三回ほど喉を鳴らして……うん、こんな感じかしら?
「佐々木」
「……は?」
こういうのは照れちゃダメなんです。演技素人さんなわたしは、勢い任せでやっちゃうのが一番です。なので低く落とした声音で呼びかけて、呆気に取られている佐々木さんを他所にその手を取って顔を近付け──。
「今までおまえの気持ちに気付かなくて悪かった。言葉はなくとも通じ合うと言うが、それでも気持ちを伝えるには言葉なくしては始まらない。だから、俺の気持ちを聞いてくれ」
「え? いや、あの……」
さすがにわたしも恥ずかしさマックスなので、ここいらでトドメをひとつ。定番のドラマだと……ええっと、頭を抱き寄せて耳元で囁くように──。
「好きだ」
「あたしもだいすきーっ!」
「うひゃあぁぁぁぁっ!」
まるでアメフト選手のタックルみたいな勢いで、どうして橘さんが襲いかかってくるんですか! まったくホントにどうでもいいから離してえぇぇっ!
「いい加減にしなさいっ!」
すぱーんと、水気を充分に含ませたタオルで、朝倉さんが橘さんの後頭部をはり倒してくれたおかげで助かりました。今のはまさにあれです、吉村美代子、十二歳の大ピンチってヤツでした……。
「あらいやだ、あたしとしたことが」
あなたはそれがナチュラルな状態じゃないんですか……?
「それにしても吉村さん……ええっと、なんて言うか……あなたってソッチの趣味があったの……? わたし、有機生命体の恋愛の概念がいまいちわからないけど……なんていうか、うん……恋愛は自由だと思うな」
いや、違いますよ。違いますったら、朝倉さん。そんなこと言いながら、タオルで胸元隠しつつ身を仰け反らせないでください。
「じゃあ何だって言うんだ、まったく……」
別にわたしだって伊達や酔狂で佐々木さんに迫ったわけじゃないですよ。そもそもわたしは、至ってノーマルなんです。
「ですからね、佐々木さん。少し目を閉じて想像してみてください。もし、今わたしが迫ったような方法でですね、お兄さんが告白してきたとしたらどうですか? さぁさぁ、どうですか!」
「え? え~……」
などとわたしに言われて何を想像しているのか知りませんが……もしかして今、わたしは優曇華が咲くよりも珍しい事態に遭遇しているのかもしれません。
佐々木さんが、あのクールで世の中を達観しているような素振りを見せている佐々木さんが、見ているうちに顔を真っ赤にさせているじゃありませんか。
「ああ……やっぱり」
「やっぱりって?」
あらやだ朝倉さん、わからないんですか? つまりですね、佐々木さんは少しクールな佇まいで世の中を斜に構えて眺めつつも、他人からアプローチされれば一発でコロッとイっちゃう照れ屋さんってことだったんですよ!
「な、なんですってーっ」
「って、何を言い出すんだいったい」
だって佐々木さん、好意を寄せるのも寄せられるのもニガテなんですよね? それって逆を言えば自分の気持ちを伝えるのがニガテってことじゃないですか?
「別にそんなことは、」
「顔を真っ赤にさせて否定されても」
「いやこれは……少しのぼせただけで、」
「よっくわかりました!」
うわっ、何ですか橘さん。急に元気にならないでください。
「何をおっしゃいますか吉村さん。こんな楽しそう……もとい、朝倉さんや喜緑さんを相手ならいざしらず、仲間内で争う事態を収めたいと思うのが、リーダーとしての真っ当な心意気ってもんじゃありませんか」
「え、橘さんがリーダーってホントの話だったの?」
ええ、そうなんです朝倉さん……お恥ずかしながら……。
「朝倉さん、さり気なくヒドイですね……。それはともかく、この事態をリーダー権限で無理やり収めたとしても、禍根が残るというもの。ならばひとつ、白黒はっきり付けるのがベターではないでしょうか! いいえ、ベストなんです!」
自己完結しちゃってますよ、この人。
「この戦いは、ある意味、女らしさの戦いでもあるわけです。そこで! 付ける決着は女性らしさの代名詞、料理で行きましょう」
「料理?」
「そうです。幸いにしてこの宿は自給自足、働かざる者喰うべからずがテーマの宿です」
嫌なテーマの宿ですね。それで客からお金まで取っちゃうところが凄いです。来る客も客ですけど……。
「3チームに分かれての料理対決としましょう」
なんか知りませんけど、橘さんがどんどん段取りを決めてっちゃいます。
そろそろ誰か止めませんか? いえ、わたしも止めたいところですが、無理ぽいので諦めているだけです。決してノリノリなわけじゃありません。こんな燃えている橘さんを、わたしなんかが止められるわけがないじゃないですか。できることなら燃え尽きて灰になって欲しいところですが……そうならないのが橘さんの橘さんたる所以でありまして
「言うまでもなく朝倉さんは喜緑さんとのペアです。佐々木さんにはあたしが付きましょう。残る吉村さんは九曜さんとペアとなり、獲物を仕留めて夕飯を作るのです。その腕前で対決ですよ!」
えぇ……わたし、周防さんとですか? いえ、周防さんが嫌いとかそういうことではなく……ああ、でも残りが橘さんと喜緑さんなら、誰でも同じようなもんかもしれません。
そもそも、橘さんはあれですね、勝負事が大好きみたいです。将来、絶対に高利貸しからトイチで借金を作って裏世界の逃亡者になるタイプです。
だいたい「獲物を仕留めて」って何ですか。そんな狩猟民族じゃありませんよ、わたしは。わたしだけじゃなくて、他の人だってそうじゃありませんか。
「あら、いいわね」
あー、なんか朝倉さんもノリノリです。この人は根っからのハンターぽいです。獲物を仕留める、というフレーズがお気に入りなんですね?
「幸いにして、この近辺には野生の猿から猪、熊まで出るナイススポット。狙う獲物は選り取り見取り」
あのぉ……そんなものを相手にすれば、こっちが仕留められそうな気がするんですけど。
「そういうことで皆さん、制限時間は夕方六時ですよ! それまでに究極のメニューを完成させましょう!」
熊とか猿とか、それを食材にするとなると……何と言いますか、ゲテモノ料理しか作れないんじゃないですかね?
「それではお二人とも、また後でお会いしましょう! さぁさっ、佐々木さん。行きますよ!」
「いや、僕は別に、」
「大丈夫です、あたしにすべておまかせあれってなもんです」
「いや、だからちょっと……」
ああいう橘さんには、佐々木さんでも逆らえないぽいです。強引に引っ張られてお風呂場から出て行っちゃいました。
「いいわ吉村さん、今晩のメニューを楽しみにしていることね。至高のメニューを味わわせてあげる。負けないから!」
あー……っと、対決するなら究極と至高だけでいいじゃないですか。すでにギブアップ状態のわたしは、謹んで辞退……させてくれないんだろうなぁ……。
つづく
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱
これはまた、思わぬところから別の問題がわき出た感じです。
橘さんのトボケたツッコミを真に受けるつもりはありませんが、もし仮に……仮に、ですよ? 仮にお兄さんの気持ちが佐々木さんに向いているのだとしたら、ここでわたしと朝倉さんが喧々囂々の言い争いをしていても、なんだかなぁって感じじゃありません?
「あのさ、ひとつ聞いていい?」
思った疑問はすぐ問いかける朝倉さんです、ここでも一切の迷いも躊躇いもなく佐々木さんに声を掛けちゃってます。
「あなたと彼って、どういう関係なの?」
「さっきも言ったじゃないか。中学の三年生で同じクラスだった親友だよ。それ以上でもそれ以下でもない。それは間違いないね」
「でも、彼の気持ちはどうだったの?」
朝倉さん、必死です。何ていうか、熱愛報道をキャッチした芸能レポーターの突撃インタビューみたいです。そういうのはダイスキなのでもっとやっちゃってください。
「さて、僕は他人の気持ちを微細に関知できるような人間ではないから、他人の気持ちなんて解りようがないね。そもそも僕は誰かに好意を寄せられるのは遠慮したいし、こちらからアピールすることもニガテなんだ。だからそういう感情は遠慮したいし、遠のけたい。キョンが僕に特別な感情を抱くこともないだろうね」
さらりととぼける佐々木さんですが……それって逆に考えると、こういうことになりませんか?
「ええっと、佐々木さん? ちょっといいですか」
「なんだい?」
「いいからいいから。では」
こほん、とひとつ咳払い。髪をお団子に結い上げて、あーあ~あーと二~三回ほど喉を鳴らして……うん、こんな感じかしら?
「佐々木」
「……は?」
こういうのは照れちゃダメなんです。演技素人さんなわたしは、勢い任せでやっちゃうのが一番です。なので低く落とした声音で呼びかけて、呆気に取られている佐々木さんを他所にその手を取って顔を近付け──。
「今までおまえの気持ちに気付かなくて悪かった。言葉はなくとも通じ合うと言うが、それでも気持ちを伝えるには言葉なくしては始まらない。だから、俺の気持ちを聞いてくれ」
「え? いや、あの……」
さすがにわたしも恥ずかしさマックスなので、ここいらでトドメをひとつ。定番のドラマだと……ええっと、頭を抱き寄せて耳元で囁くように──。
「好きだ」
「あたしもだいすきーっ!」
「うひゃあぁぁぁぁっ!」
まるでアメフト選手のタックルみたいな勢いで、どうして橘さんが襲いかかってくるんですか! まったくホントにどうでもいいから離してえぇぇっ!
「いい加減にしなさいっ!」
すぱーんと、水気を充分に含ませたタオルで、朝倉さんが橘さんの後頭部をはり倒してくれたおかげで助かりました。今のはまさにあれです、吉村美代子、十二歳の大ピンチってヤツでした……。
「あらいやだ、あたしとしたことが」
あなたはそれがナチュラルな状態じゃないんですか……?
「それにしても吉村さん……ええっと、なんて言うか……あなたってソッチの趣味があったの……? わたし、有機生命体の恋愛の概念がいまいちわからないけど……なんていうか、うん……恋愛は自由だと思うな」
いや、違いますよ。違いますったら、朝倉さん。そんなこと言いながら、タオルで胸元隠しつつ身を仰け反らせないでください。
「じゃあ何だって言うんだ、まったく……」
別にわたしだって伊達や酔狂で佐々木さんに迫ったわけじゃないですよ。そもそもわたしは、至ってノーマルなんです。
「ですからね、佐々木さん。少し目を閉じて想像してみてください。もし、今わたしが迫ったような方法でですね、お兄さんが告白してきたとしたらどうですか? さぁさぁ、どうですか!」
「え? え~……」
などとわたしに言われて何を想像しているのか知りませんが……もしかして今、わたしは優曇華が咲くよりも珍しい事態に遭遇しているのかもしれません。
佐々木さんが、あのクールで世の中を達観しているような素振りを見せている佐々木さんが、見ているうちに顔を真っ赤にさせているじゃありませんか。
「ああ……やっぱり」
「やっぱりって?」
あらやだ朝倉さん、わからないんですか? つまりですね、佐々木さんは少しクールな佇まいで世の中を斜に構えて眺めつつも、他人からアプローチされれば一発でコロッとイっちゃう照れ屋さんってことだったんですよ!
「な、なんですってーっ」
「って、何を言い出すんだいったい」
だって佐々木さん、好意を寄せるのも寄せられるのもニガテなんですよね? それって逆を言えば自分の気持ちを伝えるのがニガテってことじゃないですか?
「別にそんなことは、」
「顔を真っ赤にさせて否定されても」
「いやこれは……少しのぼせただけで、」
「よっくわかりました!」
うわっ、何ですか橘さん。急に元気にならないでください。
「何をおっしゃいますか吉村さん。こんな楽しそう……もとい、朝倉さんや喜緑さんを相手ならいざしらず、仲間内で争う事態を収めたいと思うのが、リーダーとしての真っ当な心意気ってもんじゃありませんか」
「え、橘さんがリーダーってホントの話だったの?」
ええ、そうなんです朝倉さん……お恥ずかしながら……。
「朝倉さん、さり気なくヒドイですね……。それはともかく、この事態をリーダー権限で無理やり収めたとしても、禍根が残るというもの。ならばひとつ、白黒はっきり付けるのがベターではないでしょうか! いいえ、ベストなんです!」
自己完結しちゃってますよ、この人。
「この戦いは、ある意味、女らしさの戦いでもあるわけです。そこで! 付ける決着は女性らしさの代名詞、料理で行きましょう」
「料理?」
「そうです。幸いにしてこの宿は自給自足、働かざる者喰うべからずがテーマの宿です」
嫌なテーマの宿ですね。それで客からお金まで取っちゃうところが凄いです。来る客も客ですけど……。
「3チームに分かれての料理対決としましょう」
なんか知りませんけど、橘さんがどんどん段取りを決めてっちゃいます。
そろそろ誰か止めませんか? いえ、わたしも止めたいところですが、無理ぽいので諦めているだけです。決してノリノリなわけじゃありません。こんな燃えている橘さんを、わたしなんかが止められるわけがないじゃないですか。できることなら燃え尽きて灰になって欲しいところですが……そうならないのが橘さんの橘さんたる所以でありまして
「言うまでもなく朝倉さんは喜緑さんとのペアです。佐々木さんにはあたしが付きましょう。残る吉村さんは九曜さんとペアとなり、獲物を仕留めて夕飯を作るのです。その腕前で対決ですよ!」
えぇ……わたし、周防さんとですか? いえ、周防さんが嫌いとかそういうことではなく……ああ、でも残りが橘さんと喜緑さんなら、誰でも同じようなもんかもしれません。
そもそも、橘さんはあれですね、勝負事が大好きみたいです。将来、絶対に高利貸しからトイチで借金を作って裏世界の逃亡者になるタイプです。
だいたい「獲物を仕留めて」って何ですか。そんな狩猟民族じゃありませんよ、わたしは。わたしだけじゃなくて、他の人だってそうじゃありませんか。
「あら、いいわね」
あー、なんか朝倉さんもノリノリです。この人は根っからのハンターぽいです。獲物を仕留める、というフレーズがお気に入りなんですね?
「幸いにして、この近辺には野生の猿から猪、熊まで出るナイススポット。狙う獲物は選り取り見取り」
あのぉ……そんなものを相手にすれば、こっちが仕留められそうな気がするんですけど。
「そういうことで皆さん、制限時間は夕方六時ですよ! それまでに究極のメニューを完成させましょう!」
熊とか猿とか、それを食材にするとなると……何と言いますか、ゲテモノ料理しか作れないんじゃないですかね?
「それではお二人とも、また後でお会いしましょう! さぁさっ、佐々木さん。行きますよ!」
「いや、僕は別に、」
「大丈夫です、あたしにすべておまかせあれってなもんです」
「いや、だからちょっと……」
ああいう橘さんには、佐々木さんでも逆らえないぽいです。強引に引っ張られてお風呂場から出て行っちゃいました。
「いいわ吉村さん、今晩のメニューを楽しみにしていることね。至高のメニューを味わわせてあげる。負けないから!」
あー……っと、対決するなら究極と至高だけでいいじゃないですか。すでにギブアップ状態のわたしは、謹んで辞退……させてくれないんだろうなぁ……。
つづく
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[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
何をおっしゃいますか! きょこたんはともかく、喜緑さんと九曜さんですよ? ダシを取るなら天下一品ですよ!
……あれ?
……あれ?
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
思いつく限り話を進めるとこんな感じになります。ナゼダ!
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
SOS団と違って歯止めをかける人がいないきょこたん団ですから( ´Д`)
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
この状況はあれですね、みなさんの想像力に丸投げした状況ですね!
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