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DATE : 2017/09/27 (Wed)
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DATE : 2007/07/20 (Fri)
どうもここ最近、寝ても疲れが取れないというか、妙に体がダルくって仕方ありません。夜が涼しいのに薄着でいるから、クーラーの効いた部屋に長時間いるのと同じ理屈で疲れが取れないものと思われ。はぁ、やれやれ。

すでにあちこちで話題が出てますが、EXIT TRANCE PRESENTS CODE SPEED アニメトランスBESTがちょっと欲しかったり。金欠してる昨今、なかなかリーズナブルな値段なのでついつい予約してしまっタ。
仕事中はずーっと音楽かけっぱのヘッドフォンしまくりなので、いいあんばいです。

ぬーんっと。

それでは、風雲急を告げる今日のSSデス。

前回はこちら
【Respect redo】吉村美代子の憂鬱

 周防さんと喜緑さんの卓球勝負が始まったのはいいんですが、それはなんと言いますか……うん、人外の対決ですね。
 まるでレーザーのように飛び交うピンポン球は、互いが互いにおでこを狙ってるものですから、変なドライブを掛けているのか、妙な角度から急降下したり急上昇しているみたいです。
 みたい、っていうのは、そのぅ……目で追えるスピードじゃないって言うか……もしかするとこれは、世界レベルの卓球選手がガチンコ勝負してるんじゃないかって思える打ち合いになってるんです。素人のわたしにはついていけない世界なんですよ。
 そもそもですね、どうしてピンポン球を打ち合ってるのに、響く音が『ばきゃっ』とか『ごぎゅっ』とか『べしょっ』ってあり得ない音ばかりなんですか?
「あーもーつまんなーい」
 一向に終わりが見えない卓球勝負……と言うよりも、ピンポン球の打ち合いに痺れを切らせたのは、朝倉さんでした。わたしなんて、ただ呆然というか唖然というか、見守るだけで精一杯。口出しなんてできません。
 もっとも、朝倉さんも二人の対決に口や手を出すつもりはないようで、そうなると相手をしなければならないのはわたしになってしまうわけでして。
「ねぇ、吉村さん。せっかくの温泉なんだから、ちょっと行ってみない?」
「それには異論ありませんけど……卓球のお勉強はもういいんですか?」
「よくわかんないから」
 よく解らないって……あの、小学生低学年向けの本ですよ……?
「それにほら、あの二人が夢中みたいだし。あと三〇分もすればボールが耐えきれなくて破裂するか、どっちかが飽きると思うけど、それまで待ってられないじゃない?」
「まぁ……そうですね」
 朝倉さんがおっしゃることももっともです。旅館には付きものと言っても、延々卓球ばかりはしてられません。
「じゃあ……行きましょうか」
「行こ行こ~」
 背中を押され、べきょ、とか、ぼがっ、とか聞こえる遊戯室を後にして……何かひとつ、忘れているような気がするんですけど、結局思い出せないままで温泉へと向かうことになったわけです。


 たまに見かける旅行番組で、各地の秘湯巡りみたいなのってあるじゃないですか。こう、ジャングルの中とか川岸を掘るとわき出すとか、中には極寒地にわき出しているとか。
 ここの宿もそういうところじゃないかなって思ってたんです。多少は。
 だってお客さんがわたしたち一行と朝倉さん一行の二組だけなんですもの。いくらオフシーズンだからって人が少なすぎますし──自給自足がネックなのかもしれませんが──そういうトンデモ温泉なのかなって思ってたんです。何しろ野生のお猿さんも入ってくるとか言ってましたから。
「うわ~っ」
 でも、その考えは杞憂だったみたいで、温泉はしっかり普通の温泉でした。露天風呂になってますけど周囲はちゃんと柵で囲まれていますし、木がびっしり生えてます。お猿さんなら普通に入り込むことはありそうですけど、生身の人間じゃちょっと命がけっぽいので、ノゾキ対策もばっちり……なんじゃないですかね? わかりませんけども。
「けっこう広いで……なんですか?」
 眉間に皺を寄せて、何度も何度も人の胸をチラ見しないでください。あっ、なんか少し鼻で笑いませんでした?
「ううん、何でもない」
 うっわー、なんて爽やかな笑顔。正月の朝が快晴で、初日の出も拝んだ上に初夢では富士山の山頂で鷹匠が現れてナスをプレゼントしてくれたって言うくらい爽やかです。
 だいたいですねー、わたしまだ小学生ですもん。成長期ですもの。今年の身体測定でも、去年より成長してますよーだ。
「うん、そうね。まだまだこれからよね。…………これで一勝目っと」
 きーっ! なんかちょっとムカつきます。
 だいたいですねー、大きければいいってもんじゃないんですよ。肩はこるし、走ると痛いし、老後は垂れちゃって大変だし、そして何より重要なのは感度なんですっ!
 だから朝倉さん、少しはタオルで隠しましょうよ。女同士で見せ合ったって楽しくも面白くもありませんて。何より羨ましくなんてないんですからね!
「おや、キミたちも来たのかい?」
 るんるん気分の朝倉さんにどんな仕返しをしてやろうかと考えていたからか、先客がいたことに気付きませんでした。誰かと言えば、宿にいるメンツを考えて引き算をすると一人しかいません。
「佐々木さん、ここに逃げ込んでたんですか」
「逃げるだなんてとんでもない。温泉に来たのだから温泉に浸かっているという、極めて単純かつ純粋な思惑によって導かれるシンプルな行動じゃないか。遊戯室での遊びは他でもできるけれど、温泉に入れるのは今しかできないことだ。どちらを優先させるかなんて、考えるまでもないだろう?」
 理路整然と正論を言われると、返す言葉を失っちゃうんですが……。
「やあ」
「……こんにちは」
 朝倉さん、今の挨拶でまたもやチラリと佐々木さんの胸に視線を向けましたね? それで返した言葉が爽やかだったってことで、どちらの勝利かは言うまでもありません。嗚呼、今の朝倉さん、頭の中でガッツポーズ取ってるんだろうな。
 でも、朝倉さんもそのぅ……平均的と言うか、微々たる差だと思うんですよね。ミリやマクロ単位で差を競ってたりしてませんか?
「それで、卓球勝負はどちらが勝ったんだい?」
「今は周防さんと喜緑さんが激しく打ち合ってますね。なかなか決着つかなさそうだから、朝倉さんと一緒にお風呂行こうって」
「なるほど。橘さんは?」
「……あっ!」
 そうそう、何か忘れてると思ってたんですよ、ここに来る前に。何かと思ったら、橘さんのことをすっかり忘れてました。開始早々に倒されちゃってたからなぁ、存在感なくてすっかり放置しっぱなしです。
 まぁ……お風呂上がりに回収すればいいですよね。慌てることじゃありません。
「それにしても、お風呂はいいわねぇ~」
 三人横に並び、すっかりくつろぎ気分で温泉満喫中です。閑静な森の中、まだ日が暮れてないので明るいですが、夜になれば星明かりも綺麗に見えそうです。
「お風呂は人の心を潤してくれるわ。地球人が生み出した文化の極みよ」
 あなたは地球人じゃないんですかとツッコミ入れるべきかどうか迷いましたが、お風呂が最高だという朝倉さんの言葉には同意しちゃいます。一日に何度もお風呂に入る未来からのネコ型ロボットアニメに登場するヒロインの気持ちも、よくわかると言うものです。牛乳風呂は試したくありませんけど。
「他に客もいなくて貸し切り状態というのが、また別格だ。こういう温泉に来るのは、中学の修学旅行以来だけど、今回は静かでいいね」
 修学旅行で温泉って……。どんな中学校ですか、それは。
「もちろん主目的が温泉ではないよ。ただ、宿が温泉旅館だっただけの話さ。あのときは、のんびり湯船に浸かるのもままならなくてね。何しろ思春期真っ盛りな男子生徒もいるわけだからね、のんびりできやしなかった」
 それまた過激な旅行でしたね。わたしも中学生になったら、そういう旅行に行くことになるんでしょうか。たぶん、学区割りの関係で佐々木さんやお兄さんの後輩ってことになる……あれ? もしかして、その修学旅行のときにお兄さんもいたんでしょうか?
「キョン? ああ、もちろんいたよ。三年のときの修学旅行の話だから」
「えっ?」
 佐々木さんの一言に、激しく反応を示したのは朝倉さんでした。
「佐々木さんって、彼と……その、幼馴染み?」
 あら、知らなかったんですね朝倉さん。個人的に聞きたいのは、そこじゃないと思うんですけど。
「幼馴染みというほどの古い付き合いではないけれど、中学の三年時代に同じクラスで過ごした……そうだな、他のクラスメイトよりは親密な仲だった、と言っておこうか」
「な……なんですってぇっ!?」
 初耳の情報に、朝倉さんったらこの世の終わりみたいな顔しちゃってます。そこまでショックを受けなくても……とは思いますが、佐々木さんも人が悪いなぁって思える言い方してますね。親密だった……なんて、あれこれ勘繰りたくもなりますよ。
 でもですね、まず聞いておかなければならないのはこっちじゃないですか?
「その修学旅行の温泉で繰り広げた男子生徒との攻防戦、そこにまさか……お兄さんは含まれていませんよね?」
「うん? そうだねぇ……」
 その当時のことを思い出しているのか、考える素振りを見せて空を仰いだ佐々木さんは、にやりと笑い──。
「僕の体のとあるところにある、いつも洋服で隠れているホクロの位置を彼は知っている……と、答えておこうか」
「な……なんですってぇっ!?」
 そ、それってつまり……ええっと、だから……え? どういう意味で受け取ればいいんですか? それはお兄さんもノゾキしてたのか、それとも佐々木さんも同意の上で見せちゃったとか……ええええっ!?
「やっぱり一回くらいは刺しとかないとダメね……」
 ……お手伝いしますよ、朝倉さん……。
「くっくっ……冗談だよ」
「へ?」
「キョンはノゾキに参加してないし、僕のホクロの位置も知らないよ。ごめん、ちょっとからかっただけ」
「なっ……なぁ~んだ、そうですよねー」
 だそうですよ、朝倉さん。だからそんな陰鬱な表情で「まずは足を刺して動けなくなったところに騒げないように喉を潰して……ぶつぶつ」なんて、妙にリアリティある暗殺計画を練るのはやめましょ。ね?
 ぼごん。
 と、そんな朝倉さんが我に返って顔を上げるほどの音が聞こえました。えーっと、今の音って水泡が割れる音ですよね。
 え? わっ、わたしじゃないですよ!
「……ん? いやいや、僕でもないよ」
「え~……」
「えーって、違うったら。そもそも音はもう少し遠くで……」
 そう言って音が聞こえたであろう方向を指さした佐々木さんが、そこでぴたっと固まっちゃいました。
 ん~……あれ? わたしの見間違いでなければ……湯船の中に、何か潜ってませんか?

つづく
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★無題
NAME: BPS
ミヨキチの口から「感度」なんて言葉、聞きたくなかったw

接近する潜影は簀巻き藤原と見せ掛けて試合中に指6本になったうえ二人に分裂した某喜緑さんでこれが本当のワカメb(以下自粛)
2007/07/20(Fri)07:10:37 編集
ワカメは増えてナンボですね! や、喜緑さんのことではありませんよ? ワカメの話ですよ? ワカメは偉大なんです。小さい頃に学校給食で出たおでんのワカメを無理やり食べさせられて熱が出てからちょっと苦手ですけど、ワカメっていいですよね!
だからワカメの話題であって喜緑さんはまったく関係ないですよ?
【2007/07/21 01:02】
★無題
NAME: John Smith
何か潜ってる・・・

消去法でいくと藤原君フラグが見えるのは気のせいですよね?
もしそうだとしたら本気で逮捕しに行ってしまうかもしれません・・・。
2007/07/20(Fri)09:28:24 編集
いちおう、この温泉は混浴ということで藤原くんでも何ら問題はないと思います! でも捕まえてあげちゃってください。
【2007/07/21 01:03】
★無題
NAME: HILO
あ、他の読者さんも藤原の存在は忘れてなかったようですねw
URL 2007/07/20(Fri)09:42:25 編集
何やら藤原くんの出番が切望されている気がする……!
【2007/07/21 01:04】
★無題
NAME: ナナーシ
もしや、潜入しているのは「ソリッド・タディーヤナ」か!?

ナズェミテルンディス!
2007/07/20(Fri)17:44:57 編集
桶一個あればどこにでも隠れられますねv^ー^v
【2007/07/21 01:05】
★無題
NAME: wi
すごい勢いでミヨキチが汚れていってる気がします。
2007/07/20(Fri)22:13:28 編集
何やらリアルすぎる女子像になりすぎちゃってます。
女の子ってコワイですネ!
【2007/07/21 01:06】
★無題
NAME: ron
キョンがいないところでもこれほどまでの戦いが繰り広げられていたとは!
2007/07/21(Sat)00:01:42 編集
女の戦いは熾烈なのです!
【2007/07/21 01:06】
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