category: 日記
DATE : 2007/04/14 (Sat)
DATE : 2007/04/14 (Sat)
ってことで、DSの逆転裁判4(通常版)を買ってみました。
先頃、勢いで買ったDSですが、どちらにしろこれが出たら購入するつもりではあったので、ようやくと言ったところでしょうか。
なもんで、しばらく遊んできますヽ(´▽`)ノ っつっても、仕事が片付いてから遊ぶわけで、しっかり楽しめるのは来月になってからぽいですが。
そんなわけで。
今日の喜緑さんです。
先頃、勢いで買ったDSですが、どちらにしろこれが出たら購入するつもりではあったので、ようやくと言ったところでしょうか。
なもんで、しばらく遊んできますヽ(´▽`)ノ っつっても、仕事が片付いてから遊ぶわけで、しっかり楽しめるのは来月になってからぽいですが。
そんなわけで。
今日の喜緑さんです。
前回はこちら
【週刊喜緑江美里】
どうしてあそこまで長門さんが必死になって朝倉さんの行動制限を解除しようとしているのか、残念ながらその意図は不明ですけれども、わたし個人の意見としてはそれはまだ早いと思います。今の涼宮さんを取り囲む状況や彼女の側にいる人々、その思惑や行動を見ていれば、長門さんにとって朝倉さんがそこまで必要な存在であるとは思えません。が、自分で「見極める」と言った手前、面倒でも朝倉さんと会わなければならいわけです。
朝倉さんは駅前公園の側にある喫茶店にいました。こちらの気苦労も知らずにのんびりとティータイムですか。優雅なものですね。
「朝倉さん、こんにちは」
…………。
シカト、ですか。何やら周囲の音をすべて拾い上げて遊んでるようですけれど、このわたしが声をかけても無視し続けるというのは、なかなか上等な態度ですね。いえ、別に怒ってたりするわけじゃありませんよ? そんなことで怒るほど、わたしの沸点は低くありませんから。
「盗み聞きですか。あまり褒められた趣味とは言えませんね」
「わっ!」
耳元で声をかけて、ようやくわたしに気づいてくれました。これで気づかなかったら帰ってたところです。それにしても、驚きすぎですよ。
「何もそんなに驚くことはないじゃないですか。ちゃんと声はかけましたよ? 朝倉さん、ちっとも気づいてくれないんですもの」
「あら、そう? ごめんね」
なんだか適当すぎる言葉ですね。友好的にしろとは言いませんけれども、わざわざ足を伸ばしたわたしを多少なりとも労ってくれてもよろしいんじゃないかしら?
「もしかして、一人でここに?」
横に腰を下ろしたわたしに、やや驚き混じりに聞いてきます。わたしが一人で出歩くのが、そんなに意外ですか? むしろ、わたしが誰かと一緒に行動を共にしていることの方が、自分的には驚かれることだと思うんですよね。
「違いますよ。いえ、一人なのはそうですけれど、ただあなたがここにいるから、やってきただけです」
「あら、わたしに話があるってこと?」
「ここ、涼宮さんたちの集合場所にもなっている喫茶店ですよ。鉢合わせでもしたら、困ったことになるじゃないですか」
涼宮さんは観察対象ですから、その動向は逐一チェックはしてるんです。プライベートなことまで覗き込むような真似こそしていませんけれど、今どこにいるのか、とか、そういうことは常にサーチしております。どうやらこちらに向かってるですから、あまり長居するわけにもいかないでしょうね。
朝倉さんが、果たしてそこまでしているのかは疑問ですけれど。
「そうなの? でも、そんなときは長門さんも一緒でしょ。心配することなんてないじゃない」
「万が一、ということもありますから」
特に今の長門さんは、朝倉さんを涼宮さんや他の方に会わせることに積極的とも取れる態度を取っています。ニアミスしそうな場面に遭遇したら、間違いなく引き合わせるでしょう。事前準備もなにもなく。
「そんな石橋を叩いて渡るような慎重な性格だったかしら、あなたって」
あらあら、朝倉さんの目玉はデキの悪いビーダマですか? いったいわたしのことを、どのように見てらっしゃったのか、大いに問いつめたいところです。
「不確定要素はクリアにしておきたい、とは思いますけれど。でも、今日はちょっとしたお礼も兼ねているんですよ」
「お礼?」
「先頃の」
「ああ」
長門さんの話によれば、わたしを救出するために朝倉さんがお力添えをしていただいたとのことですけれど、彼女にとってみればお礼なんて言われるまでもないこと、とでも思っていたのでしょうか。すぐにピンとこなかったみたいですね。
それとも、わたしがお礼を言いにわざわざやってくることが信じられない、とでも思っているのでしたら……ふふ、さて、どうしてくれましょうか。
「だから捜していたんですよ。でもまさか、ここにいらっしゃるとは思いませんでした」
「すっかり忘れていたのよ」
忘れて……ですか。朝倉さんに限って、ということではありませんけれど、わたしたちに『忘れる』なんてことができるんでしょうか。得られる情報こそがすべてのわたしたちに。
「……本当に?」
「何が?」
まぁ、そういうことにしておいてさしあげます。
「いえいえ、別に」
「言いたいことがあれば言えばいいのに」
「お礼をしに来ただけですから。迂闊なことを言って、気分を害されては困りますもの」
そう言うと、朝倉さんはじろりとわたしを睨んできました。
「つまり、わたしが不愉快に思うようなことを考えているってことね」
「あらあら……」
朝倉さんが不愉快に……ですか。そうですね、行動制限の解除をどうするか、その判断がわたしに一任されているとなれば、朝倉さんにしてみれば不快に思うところかもしれませんね。
「図星です」
「あっそ」
鼻を鳴らしてそっぽを向く朝倉さんの姿は、なんだか見ていて微笑ましくもあります。どこかしら不機嫌で、わかっているのに知らない素振りを見せてこの喫茶店で時間を過ごしているのは、ただ単に時間を持て余しているから、というわけではないでしょう。
わたしが涼宮さんの心の世界に取り込まれ、感化された気持ち。元に戻れた時に、長門さんの膝の上でノビていた彼を見て抱いた気持ちは、今は幻とも思える儚げなものですけれど、あのときあの一瞬には確かにあった気持ちです。
それと似た思いを、朝倉さんが抱いているのはわかります。ただ、そうだとしても。
「らしくない、と思っただけですよ」
「わたしが?」
「待ってるんでしょう」
「何を?」
「わかってらっしゃるくせに」
本当にずるいですね、朝倉さん。気づいているのに気づかないふりをして、それを思い込むことで本当にわからないと錯覚している。でも、そうだとすれば以前の朝倉さんなら、考えるよりも行動していたかもしれません。
……確かに、変わったのかもしれませんね。
「ま、いいわ」
軽いため息のような吐息を漏らして、朝倉さんが立ち上がりました。
「お礼なら、ここの会計は任せるね。それじゃ、またね」
「もうお帰りになるんですか?」
頃合いとしてはばっちりかもしれませんね。わたしが把握している涼宮さんは、駅前に到着しているころでしょうから、下手をすれば本当に鉢合わせになりかねません。それを察知して席を立った、とも思えますけれど……さて、朝倉さんが何を考えているのかなんて、わたしにもわかりませんよ。
「ここのお支払いはわたしが持ちますよ。でも朝倉さん、これからどちらに?」
「帰るわ。もうどこにも寄り道しないから」
「休日なのに、もう帰られるんですか」
今の状況では、あまり遊び歩かれても困りもの、ではあるんですが……わたしも長門さんと約束した手前、少なくとも彼のところまで連れて行かなければならないもので。
そういえば今、彼は……自宅、いえ外ですね。ええっと……遊園地? 一人ではなくて、誰かと……彼個人のお知り合いの方と一緒かしら。
とりあえず、そこまで朝倉さんをお連れした方がよさそうではあります。行動制限を解除するかどうかは別として。
「それなら、ちょっとお出かけしませんか?」
わたしの提案に、朝倉さんはあからさまに嫌な顔をして見せました。
「……誰が?」
「わたしが今、話しかけているのはあなたなんですけれど」
「……誰と?」
「わたし以外に誰がいるんですか」
あらあら、そうもあからさまですと、さすがのわたしでもブチギレますよ?
「いいじゃないですか。退屈なんでしょう? 楽しいですよ」
わたしの心和む笑顔を前に、朝倉さんはようやく納得していただいたみたいです。肺の空気をすべて吐き出すような深い深いため息を吐いて承諾していただけました。
「もちろん、全部あなたの奢りなんでしょう?」
「ええ、もちろん」
あとでしっかり、長門さんに請求はしますけれどね。
〆
【週刊喜緑江美里】
どうしてあそこまで長門さんが必死になって朝倉さんの行動制限を解除しようとしているのか、残念ながらその意図は不明ですけれども、わたし個人の意見としてはそれはまだ早いと思います。今の涼宮さんを取り囲む状況や彼女の側にいる人々、その思惑や行動を見ていれば、長門さんにとって朝倉さんがそこまで必要な存在であるとは思えません。が、自分で「見極める」と言った手前、面倒でも朝倉さんと会わなければならいわけです。
朝倉さんは駅前公園の側にある喫茶店にいました。こちらの気苦労も知らずにのんびりとティータイムですか。優雅なものですね。
「朝倉さん、こんにちは」
…………。
シカト、ですか。何やら周囲の音をすべて拾い上げて遊んでるようですけれど、このわたしが声をかけても無視し続けるというのは、なかなか上等な態度ですね。いえ、別に怒ってたりするわけじゃありませんよ? そんなことで怒るほど、わたしの沸点は低くありませんから。
「盗み聞きですか。あまり褒められた趣味とは言えませんね」
「わっ!」
耳元で声をかけて、ようやくわたしに気づいてくれました。これで気づかなかったら帰ってたところです。それにしても、驚きすぎですよ。
「何もそんなに驚くことはないじゃないですか。ちゃんと声はかけましたよ? 朝倉さん、ちっとも気づいてくれないんですもの」
「あら、そう? ごめんね」
なんだか適当すぎる言葉ですね。友好的にしろとは言いませんけれども、わざわざ足を伸ばしたわたしを多少なりとも労ってくれてもよろしいんじゃないかしら?
「もしかして、一人でここに?」
横に腰を下ろしたわたしに、やや驚き混じりに聞いてきます。わたしが一人で出歩くのが、そんなに意外ですか? むしろ、わたしが誰かと一緒に行動を共にしていることの方が、自分的には驚かれることだと思うんですよね。
「違いますよ。いえ、一人なのはそうですけれど、ただあなたがここにいるから、やってきただけです」
「あら、わたしに話があるってこと?」
「ここ、涼宮さんたちの集合場所にもなっている喫茶店ですよ。鉢合わせでもしたら、困ったことになるじゃないですか」
涼宮さんは観察対象ですから、その動向は逐一チェックはしてるんです。プライベートなことまで覗き込むような真似こそしていませんけれど、今どこにいるのか、とか、そういうことは常にサーチしております。どうやらこちらに向かってるですから、あまり長居するわけにもいかないでしょうね。
朝倉さんが、果たしてそこまでしているのかは疑問ですけれど。
「そうなの? でも、そんなときは長門さんも一緒でしょ。心配することなんてないじゃない」
「万が一、ということもありますから」
特に今の長門さんは、朝倉さんを涼宮さんや他の方に会わせることに積極的とも取れる態度を取っています。ニアミスしそうな場面に遭遇したら、間違いなく引き合わせるでしょう。事前準備もなにもなく。
「そんな石橋を叩いて渡るような慎重な性格だったかしら、あなたって」
あらあら、朝倉さんの目玉はデキの悪いビーダマですか? いったいわたしのことを、どのように見てらっしゃったのか、大いに問いつめたいところです。
「不確定要素はクリアにしておきたい、とは思いますけれど。でも、今日はちょっとしたお礼も兼ねているんですよ」
「お礼?」
「先頃の」
「ああ」
長門さんの話によれば、わたしを救出するために朝倉さんがお力添えをしていただいたとのことですけれど、彼女にとってみればお礼なんて言われるまでもないこと、とでも思っていたのでしょうか。すぐにピンとこなかったみたいですね。
それとも、わたしがお礼を言いにわざわざやってくることが信じられない、とでも思っているのでしたら……ふふ、さて、どうしてくれましょうか。
「だから捜していたんですよ。でもまさか、ここにいらっしゃるとは思いませんでした」
「すっかり忘れていたのよ」
忘れて……ですか。朝倉さんに限って、ということではありませんけれど、わたしたちに『忘れる』なんてことができるんでしょうか。得られる情報こそがすべてのわたしたちに。
「……本当に?」
「何が?」
まぁ、そういうことにしておいてさしあげます。
「いえいえ、別に」
「言いたいことがあれば言えばいいのに」
「お礼をしに来ただけですから。迂闊なことを言って、気分を害されては困りますもの」
そう言うと、朝倉さんはじろりとわたしを睨んできました。
「つまり、わたしが不愉快に思うようなことを考えているってことね」
「あらあら……」
朝倉さんが不愉快に……ですか。そうですね、行動制限の解除をどうするか、その判断がわたしに一任されているとなれば、朝倉さんにしてみれば不快に思うところかもしれませんね。
「図星です」
「あっそ」
鼻を鳴らしてそっぽを向く朝倉さんの姿は、なんだか見ていて微笑ましくもあります。どこかしら不機嫌で、わかっているのに知らない素振りを見せてこの喫茶店で時間を過ごしているのは、ただ単に時間を持て余しているから、というわけではないでしょう。
わたしが涼宮さんの心の世界に取り込まれ、感化された気持ち。元に戻れた時に、長門さんの膝の上でノビていた彼を見て抱いた気持ちは、今は幻とも思える儚げなものですけれど、あのときあの一瞬には確かにあった気持ちです。
それと似た思いを、朝倉さんが抱いているのはわかります。ただ、そうだとしても。
「らしくない、と思っただけですよ」
「わたしが?」
「待ってるんでしょう」
「何を?」
「わかってらっしゃるくせに」
本当にずるいですね、朝倉さん。気づいているのに気づかないふりをして、それを思い込むことで本当にわからないと錯覚している。でも、そうだとすれば以前の朝倉さんなら、考えるよりも行動していたかもしれません。
……確かに、変わったのかもしれませんね。
「ま、いいわ」
軽いため息のような吐息を漏らして、朝倉さんが立ち上がりました。
「お礼なら、ここの会計は任せるね。それじゃ、またね」
「もうお帰りになるんですか?」
頃合いとしてはばっちりかもしれませんね。わたしが把握している涼宮さんは、駅前に到着しているころでしょうから、下手をすれば本当に鉢合わせになりかねません。それを察知して席を立った、とも思えますけれど……さて、朝倉さんが何を考えているのかなんて、わたしにもわかりませんよ。
「ここのお支払いはわたしが持ちますよ。でも朝倉さん、これからどちらに?」
「帰るわ。もうどこにも寄り道しないから」
「休日なのに、もう帰られるんですか」
今の状況では、あまり遊び歩かれても困りもの、ではあるんですが……わたしも長門さんと約束した手前、少なくとも彼のところまで連れて行かなければならないもので。
そういえば今、彼は……自宅、いえ外ですね。ええっと……遊園地? 一人ではなくて、誰かと……彼個人のお知り合いの方と一緒かしら。
とりあえず、そこまで朝倉さんをお連れした方がよさそうではあります。行動制限を解除するかどうかは別として。
「それなら、ちょっとお出かけしませんか?」
わたしの提案に、朝倉さんはあからさまに嫌な顔をして見せました。
「……誰が?」
「わたしが今、話しかけているのはあなたなんですけれど」
「……誰と?」
「わたし以外に誰がいるんですか」
あらあら、そうもあからさまですと、さすがのわたしでもブチギレますよ?
「いいじゃないですか。退屈なんでしょう? 楽しいですよ」
わたしの心和む笑顔を前に、朝倉さんはようやく納得していただいたみたいです。肺の空気をすべて吐き出すような深い深いため息を吐いて承諾していただけました。
「もちろん、全部あなたの奢りなんでしょう?」
「ええ、もちろん」
あとでしっかり、長門さんに請求はしますけれどね。
〆
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●この記事にコメントする
★無題
NAME: ゆんゆん。
「不確定要素はクリアにしておきたい、とは思いますけれど。でも、今日はちょっとした俺も兼ねているんですよ」のところで「お礼」が「俺も」になってました。ご報告します。
ん~喜緑さんも意外と沸点が…ナ、ナンデモナイデスヨ(´д`) しかも長門さんにツケですか…というか収入源みんな一緒じゃなかったのですねwまぁ派閥が違うから仕方ないのですね(笑
ん~喜緑さんも意外と沸点が…ナ、ナンデモナイデスヨ(´д`) しかも長門さんにツケですか…というか収入源みんな一緒じゃなかったのですねwまぁ派閥が違うから仕方ないのですね(笑
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
ご指摘いただいた誤字部分はささっと修正していたんですが、コメント返信が遅くに(;´Д`)
おそらく、TFEI三人娘の収入源は別ですよw 特に喜緑さんは○○○で×××してますし!
おそらく、TFEI三人娘の収入源は別ですよw 特に喜緑さんは○○○で×××してますし!
★無題
NAME: BPS
確かに喜緑さんいつもより感情豊かですね、内心だけですが。
これもキョン効果でしょうか。「キョンがもたらすインターフェースへの影響」としていずれ思念体学会で発表される予定のようです。
これもキョン効果でしょうか。「キョンがもたらすインターフェースへの影響」としていずれ思念体学会で発表される予定のようです。
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
きっとキョンくんは、そのうちアブダクションされるに違いない。脳の辺りのレントゲンを撮れば、きっと小さな金属片が見つかるはず!
[にのまえはじめ/にのまえあゆむ] Re:無題
喜緑さんが自分の財布の紐を緩めるときなんて、よっぽどのことがない限りありえないd(ry
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