忍者ブログ
[520] [519] [518] [517] [516] [515] [514] [513] [512] [511] [510]

DATE : 2024/12/14 (Sat)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


拍手する

DATE : 2007/12/19 (Wed)
今年もハルヒ公式HPが改変されておりました。原作読んでれば一発でわかるネタなのですが、自分の場合、上か下かで悩んでけっこう失敗しちゃったりしましたが、なんとか突破した次第であります。

そうかぁ……二期中止かぁ……( ´∀`)

それはともかく、気になるのはコピーライトなんですが2007,2008,2009って再来年まで入っちゃってますが。

Σ (゚Д゚;)我々は大きな勘違いをしていた……
まず第一期アニメが憂鬱と退屈だったことに注目して欲しい。
(以下略)
つまり来年秋(溜息)から始まって冬(消失)を越えバレンタイン(隠謀)も越えて二年生になる(分裂・驚愕)まで続いて佐々木組も参戦するってことなんだよ!
ΩΩΩ<な、なんだっt(ry

ないな。うん、ない。

それはそれとして、去年も消失祭りが公式であったんですが、うちじゃ何もしておりませんで。
今回も特には……あれ? そういえば消失長門さんの話があったな。

…………

そんなわけで、また明日!


 あの日、あのときに起こった出来事を話すためには、いったいどこから語り始めるのが最適かと、今になって考える。
 俺が生まれて初めてラブレターなんぞという甘酸っぱい手紙を受け取ったときか?
 それとも、金輪際二度と足を踏み入れたくない閉鎖空間にやむを得ず足を踏み入れなければならなかった時だろうか?
 たぶん、そのどちらでもない。すべての事の起こりは、あの日、あのとき、あの瞬間に起きた出来事で間違いない。まったく関係ない出来事のようにも思えるが、何故かそう強く感じてしまう。
 あれはまだ、春休みが明けて一週間も経っていない週末のこと、ようやく春休みが明けて初めての休日を迎える前日……つまり金曜日の放課後で、いつもの面子が御多分に漏れず部室に集まったときのことだった。


 砂糖にハチミツをかければ甘ったるくて口にいれるのも嫌だと考えるように、退屈に暇をデコレーションすれば一分が一時間に感じるのが、この世の中だ。
 そういう暇な状況を誰よりも嫌う団長さまは、どうやらここ最近は自分から楽しめることを探し出すことに目覚めたらしく、部室に顔を出したと思えばすぐに飛び出し、あちこちに迷惑をかけている……と谷口や国木田から聞いている。聞いている、と対岸の火事のように構えているのは、俺もそろそろ面倒を見きれなくなって放置しているからだ。慌てるのは飛び火してからで十分さ。
 俺と古泉は、ありきたりなボードゲームはほとんど制覇したので、海外の訳の分からんボードゲームに手を出して暇を潰している。ルールを覚えるだけでも一苦労だが、それはそれでいい暇つぶしになる。
 長門はハードカバーのSFに飽きたのか、ここ最近は象形文字やらヒエログリフやら、よくわからんがそういう文献学に手を伸ばしているようだ。現代のシャンポリオンにでもなってくれ。
 朝比奈さんに至っては、お茶の趣味から編み物に続き、今ではお香に凝っている模様。お香というよりもアロマテラピー? みたいなもんだと思う。詳しくは知らん。魔窟と化しているこの部室を、その香りで少しでも浄化していただきたい。
「あーもー、やんなっちゃうっ!」
 ペットボトルロケットの発射音のような勢いで部室のドアを開けて、ハルヒが戻ってきた。その表情には落胆の色がありありと浮かんでおり、どうやら今日も面白そうなことに遭遇しなかったらしい。ま、こいつが楽しめるようなことがゴロゴロ転がっていれば、それはそれで世界が改変されたとしか思えん。
 俺はちらりと古泉に視線を向けた。そろそろハルヒの退屈を紛らわせる暇つぶしでも催したらいいんじゃないか? できれば俺抜きで。
 そういうつもりで向けた視線に、古泉はひょいと肩をすくめた。少し時間をください、といったところか。
 なんだって俺はコイツとアイコンタクトで会話できるようになってるんだろうね。それはそれで虚しくも切なく、泣きたくなってくる青春だ。
「何もなかったみたいだな。そりゃ残念だ」
 ちっとも残念じゃないが、まぁハルヒのご機嫌取りも兼ねてそう言うと、ハルヒは鼻を鳴らして「まったくよ」と吐き捨てた。
「バレー部にとっつかまってさ、臨時コーチまがいのことやらされたわ。あたしにはそんな暇なんてないってのに、泣き付かれてよ? まったく、たるんでるわね」
「そりゃあ、たるんでるなぁ」
 バレー部がたるんでることには、自分のことを棚上げして同意してやるが、それにしても頼まれ事にOKするとは驚きだ。学期末の球技大会での活躍が目に留まったんだろうかね。嫌々ながらも引き受けるとは、いやはや俺もこの一年、じっと我慢に忍耐を重ねて見守った甲斐があるってもんさ。
「たるんでいるといえば、みんなもよっ! ここ最近、部室に閉じこもってばっかりじゃない。そろそろ暖かくなってきたし、外に出て積極的に不思議探索すべきだわ!」
 前言撤回していいか?
「まぁ、まてハルヒ。こう見えても、俺と古泉はちゃんと不思議探しに精を出しているぞ。いいか? ボードゲームというのは、軍の図上演習が始まりと言われているんだ。こうやってボードゲームで遊んでいれば、」
「黙らっしゃい」
 ……はい、すいません。
「有希も! 無口な読書少女もいいけど、たまには外に出ないと! 肌も真っ白で不健康よ。もう少し、スポーツに汗水流すくらいの元気がないと!」
 健康管理と不思議探索がどういう結びつきで帰結するのか大いに興味をそそられるところだが、長門はそうでもないらしい。読んでいた文献? らしき本の背表紙を見せて一言。
「ロンゴロンゴ文字の解読中」
 ぴしゃりと言い捨てて、読書に戻った。
 あ~……ロンゴロンゴ文字ってあれか? 未だに解読されていない、イースター島の古代文字だっけ? それを解読中って……試みに、なんて書いてあるんだ?
「この地域の言語に正せば、『隣に塀が出来たんだってね。へー』となる」
 …………なんだって?
「珠玉ギャグ百選」
 そうか、わかった。わかったから解読を続けてくれ。そしてそれを世間に発表してくれ。解読されてない古代の文献が本当にギャグ百選だったら、真面目に研究している人はやさぐれること間違いなしだ。
「と、ともかく! ええと、みくるちゃん。みくるちゃんはどうなの? 何かある?」
「ふぇっ? えっと、あたしはぁ~……」
 そんな段ボールの箱に入れられて川を流れる子犬みたいな目で俺に救いを求めないでください。ええ、できることなら助け船を出したいですよ? 出したいですが、沈み行くタイタニック号の救命ボートは全員乗り込めないのに無理に乗り込んで、大惨事になってしまったんです。そういうことなんです、すいません。
「あたしは、えっとその、つ、鶴屋さん……そう、鶴屋さんに、えと、何かありませんかって聞いてるところでその」
「つまり今は何もないのね?」
「あ、あのその……」
「涼宮さん、僕たちもこの学校に入学してそろそろ一年です。校内だけの活動では、そろそろ不思議と出会うことも少ないでしょう」
 と、助け船を出したのは古泉だ。俺や長門、それに朝比奈さんが時間を引き延ばしている間に、何かイベントを思いついてくれたらしい。
「幸いにして明日は土曜日です。お花見をするというのはいかがでしょう? 花を愛でて楽しむのは日本人ならではの特権です。鶴屋さんのところにお邪魔をしたとは言え、僕ら自身で催してみるのも悪くないと思いますよ」
 なるほどね。いいところに目を付けたな、古泉。確かにお花見イベントはSOS団では未経験だ。時期的にはやや早い気もするが、それでもいつもの市内不思議探索をするよりはマシかもしれん。
 ハルヒもそう思ったのか、悪い気がしないという顔をしている。
「そうね、たまには郊外での活動もいいわね。どこかいい場所、知ってるの?」
「川の上流付近に咲く染井吉野がそろそろ開花との話を耳にしました。近場でも問題はないと思うのですが、せっかくの休日です。少し足を伸ばしてみてはいかがでしょう」
「なるほど……うん、いいわね。さっすが古泉くん。ちょっとキョン、そういう手配は雑用のあんたの役割でしょ? もうちょっと見習いなさいよ」
 バックに『機関』なるトンデモ秘密結社のある野郎と、一般人で平凡な一高校生の健全な男子を同じ物差しで比べないでもらいたい。
「そうと決まれば、明日はお花見よ! じゃ、今日はこれで解散にしましょっか。明日、遅れずにいつもの公園に集まること!」
 そんなハルヒの宣言で、その日の活動は幕を下ろし、俺たちは帰り支度を調えて帰路についた。いつものように途中までは全員でぞろぞろと歩き、一人、二人と離脱して最後に残ったのは、俺と長門の二人だった。
 これはちょっと珍しい。というのも、集団下校の際に一番最初に離脱するのが長門だからだ。そもそも長門のマンションが学校から一番近いこともあり、概ねマンション付近までは全員が一塊になって歩いている。
 ところが今日に限って言えば、その手前から他の連中は離脱していった。各々、明日の花見に向けての準備があるから……ってのが、大まかな理由だ。
 逆を言えば、残った俺と長門は特に準備するようなことはない。場所のセッティングは古泉、弁当はハルヒと朝比奈さんが作ってくれるらしく、俺と長門は花見本番での盛り上げ役ってことに、暗黙ながら決まってしまったようだ。長門が宴会の席を盛り上げられるのかという疑問は残るが、状況的にそうなっちまってるんだから仕方がない。
 だからと言って俺と長門が何かしらの宴会芸のネタを仕込むわけもなく、そろそろここいらで「また明日」の一言を残して別れるのが常だ……が。
「桜」
「うん?」
 俺が別れの挨拶を口にしようかとするその直前に、長門の方からそんな言葉をポツリと漏らした。
「桜がどうしたって?」
「よく、見る」
 俺じゃないところを見る長門の視線の向かう先を辿ってみれば、そこにはこの季節になればどこででも見ることができる、ごく普通でありふれた染井吉野が、これまた極々普通につぼみを綻ばせて咲いていた。
「明日になれば、嫌ってほど見ることになるだろ。ああでも、ハルヒの場合は花より団子かもしれんな」
「…………」
 俺がそんな軽口めいたことを口にすれば、桜に視線を固定させていた長門がこちらに目を向けている。何か気に障るようなことでも言ったか?
「明日……」
「どうした?」
「…………」
 長門が何を言いたいのかさっぱりだ。もしやここは、何か気の利いた台詞でも言えばいいんだろうか。
「また、明日」
 俺が何か言おうかと思い悩んでいる間に、長門の方から別れの言葉を切り出され、俺の方から言うべき言葉を見失った。
 もしや長門は、俺に対して何かしらの警告か忠告でも言いたかったんだろうか?
 そう思ったのは、後になってのこと。そのときの俺は、得てして深く考えていなかった。そりゃあ、だってそうだろう。特に大きなアクシデントもなく、平穏無事な日常を満喫しているんだ。何かが起こるだなんて、考えるわけもない。
 この一年で、いろいろと突発的な出来事に巻き込まれているが、四六時中、警戒し続けているわけでもないしな。
 そもそも、これまでだって突発的な出来事に巻き込まれても何とかなってきたんだ。もし何か起きても、そのときにあれこれ考えればいいさ。
 この一年でいろんなことに遭遇してきた俺は、その程度の危機感で帰宅し、妹のゲームの相手やらなにやらを経て、就寝時間を迎えたわけだ。
 これから何が起こり、それがどれほどとんでもない事態になるのか、頭の片隅で考えることもせずにね。


つづきません
PR

拍手する
●この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
★無題
NAME: Miza
ええええ続かないんですかw
ふむ、続きは消失してしまった・・・と思っておきますw

公式サイトの鍵は何度もトライして何とか成功しました。
これはあれか。朝倉さんを待ち望む我々への焦らし作戦か!
2007/12/19(Wed)17:14:38 編集
つづかない、というか、終わってる話なので続きようがないといいますか。
公式サイトのはあれです、キョンくん刺される五分前、みたいな感じでしょうね( ̄ー ̄)
【2007/12/20 02:21】
★無題
NAME: BPS
キャラソン売るためにきっと出してくれますよw>佐々木団
分裂の回だけEDがハレ晴れユカイver.佐々木団だったり。

新キャラといえばミヨキチにも儚い夢を抱きたいところですが原作のトリックを活かすためにアニメでも顔出しなしとかだったら逆に哀しいということに気付きました。
2007/12/19(Wed)19:38:50 編集
いやあ……二期ではなく新シリーズと銘打った以上、今までとは別に既存キャラのキャラソンでもう一儲けと行くんじゃないでしょうかw それでも佐々木団の面々には期待せずにはいられませんが。
ミヨキチさんは……期待したいところですねぇ。いやホントに。
【2007/12/20 02:22】
★無題
NAME: ナナーシ
あれ?コレ、どこかで読んだ気がしますね…。

気のせいかな?かな?
2007/12/19(Wed)20:57:39 編集
ごめんなさい、これパクリなんですぅ>< ってわけではなく、この日の日記タイトルにあるように「改変」ですよw
【2007/12/20 02:22】
●この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
忍者ブログ [PR]
カウンター
メールアドレス
管理人に連絡する場合には、下記のアドレスからお願いします。
仕事依頼等も受け付けております。折り返し、本アドレスより返信いたします。
ブログ内検索
twitter
最新CM
[05/02 nothing_glass]
[08/03 前のHM忘れた]
[08/21 nao.]
[07/29 nao.]
[07/16 nao.]
最新TB